知的財産ニュース 第57回発明の日の記念式を開催

2022年6月14日
出所: 韓国特許庁

「#発明#明日を開く#大韓民国を変える」をテーマに開催

  • 「金塔産業勲章」にLG Innotekのキム・ジニョン常務等、発明有功者79名を褒賞
  • 「今年の発明王」に現代自動車のキム・ジェヨン研究委員を選定

韓国特許庁が主催し、韓国発明振興会が主管する「第57回発明の日」の記念式が6月14日火曜日午後3時にソウルで開催される。発明の日の記念式は、国民に発明の重要性を知らせ、国の産業発展に貢献した発明有功者を授賞することで発明人に感謝を表するために開催される法定行事として、今年で57回目を迎えた。「#発明#明日を開く#大韓民国を変える」という今年のスローガンは、大韓民国の未来をけん引していく底力は知的財産であり、知的財産大国に進もうとする意志を示している。
※発明の日は、世界で初めて雨量計を発明した日(1441年5月19日)を記念するために1957年に国務会議で指定された法定記念日である。

今年の発明の日の展示の主要ポイントは、受賞者の発明品とともにイノベーション起業家の発明品が特別展示されることである。信号の損失を軽減した5G無線通信用部品、世界初の片手操作が可能な自動運転ドローン、「今年の発明王」が開発した最高水準の走行距離および急速充電時間達成部品なども披露する。

この日の記念式は、韓国国務総理、国家知識財産委員長、特許庁長をはじめ、イ・チョルギュ国会議員、ヤン・クミ国会議員、発明関連団体長等の約300人が参加する中、新型コロナ感染拡大以降、初めて、褒賞を受ける発明人の家族や同僚まで参加して皆で受賞者を祝う場として企画された。

第57回発明の日の主要受賞者は以下のとおりである。

最高の栄誉である金塔産業勲章は、LG Innotekのキム・ジニョン常務が受勲する。キム・ジニョン常務は、30年以上知的財産権管理業務に携わり、最近5年間、当該分野の韓国国内特許出願1位、特許協力条約(PCT)国際出願1位に上って国の産業発展に貢献し、外国企業に対する訴訟を通じて国家コア特許を積極的に保護した功労が認められた。

銀塔産業勲章は、MANDOのパク・ドスン副社長とHL Scienceのキム・ジョンネ研究所長が受勲する。パク・ドスン副社長は、自動車ブレーキの世界最高水準の技術力を確保して国の技術競争力の強化と輸出向上に貢献した。キム・ジョンネ研究所長は、天然新素材を活用した健康食品を開発して国民の健康増進と産業競争力の強化に貢献した。

銅塔産業勲章は、OHSUNG電子のキム・インギュ代表取締役と韓国電子通信研究院のキム・ジェフン責任研究員が受勲する。キム・インギュ代表取締役は、モノのインターネット基盤のスマートホーム技術の国産化に成功し、外国企業に支払っていた特許使用料の節約と輸出向上に貢献した。キム・ジェフン責任研究員は、第4世代移動通信システム(4G)・第5世代移動通信システム(5G)のコア技術(※)を開発して無線通信分野で国の技術競争力の強化と国際標準規格の制定に貢献した。
※基地局と端末を無線でつなげて設定をサポートする通信規約関連技術

他にも、さまざまな功績で国の産業発展に貢献した発明人に勲章・褒章、大統領・国務総理などからの表彰が与えられる予定である。

「今年の発明王」には、現代自動車のキム・ジェヨン研究委員が選定された。キム・ジェヨン研究委員は、電気自動車のバッテリー冷却技術を改善して世界最高水準の走行距離と充電時間を達成し、電気自動車分野で国の技術競争力の強化に貢献した。

今回の発明の日のイベントでは、主要受賞者とイノベーション起業家の発明品を紹介する場も一緒に企画された。

主要受賞者の発明品展示には、信号の損失を著しく軽減した5G無線通信用部品(LG Innotek)、周りのモノのインターネット製品を自動で認識して操作できるようにした統合リモコン(OHSUNG電子)、専用のバイオチップを使用してより迅速かつ正確な診断が可能なリアルタイム遺伝子診断装置(Genesystem)、低重量・高燃費の世界初一体型統合電子ブレーキ(MANDO)、世界最高水準の走行距離と急速充電時間を達成したコア部品のヒートポンプ(現代自動車)が展示される。

イノベーション起業家の発明品展示では、世界で初めて微弱電流を活用した非接触式の歯垢除去用歯ブラシ(PROXIHEALTHCARE)、自動運転と片手操作が可能なドローン(this is engineering)、酷寒期(氷点下35度)にも充電・放電が可能な高出力・高効率バッテリー(Grinergy)が紹介される。

特許庁長は「世界的な技術覇権争いで韓国の産業発展のためにご尽力いただいた発明人の皆様に感謝する」とし、「グローバル経済危機を科学技術で乗り越えられるよう、発明人の皆様に先導的な役割を果たしていただくことをお願いする。特許庁も発明人の皆様と共に大韓民国のさらなる飛躍に向けて取り組んでいきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195