知的財産ニュース [報道参考資料]特許登録件数に対する無効率は約0.2%です

2021年6月30日
出所: 韓国特許庁

特許庁は、高品質の審査サービスを提供するために最善を尽くします。

6月28日、ソウル経済が報道した「無効率が日本の3倍、国内特許は『銀流し』」について、次のように説明します。

「報道内容」

韓国における「無効審判処理件数に対する特許無効の割合(特許無効率)」が直近5年間の平均で47%になっており、特許審査官の不足とそれに伴う審査投入時間の不足が主な原因であると報道している。

「特許庁の立場」

ここ5年間(2016~2020年)の特許登録件数に対する無効審判の請求率は0.39%であり、特許登録件数に対する無効率は約0.2%である。

記事で指摘している特許無効率47%は、無効審判請求件数に対する引用件数である。

一方、無効審判の請求率は5年間で徐々に減少しており(※)、出願人が審査結果を受け入れるという側面ではポジティブな結果であると言える。

※(2016年)0.49%→(2017年)0.44%→(2018年)0.39%→(2019年)0.38%→(2020年)0.28%

「特許無効率」
区分 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 平均
(1)特許無効審判請求率 0.49
(530
/108,876)
0.44
(527
/120,662)
0.39
(459
/119,014)
0.38
(477
/125,661)
0.28
(383
/134,766)
0.39%
(2)特許無効審判引用率 49.1
(240/489)
44.0
(337/766)
45.6
(251/551)
55.2
(307/556)
42.6
(185/434)
47.6%
(3)特許無効率 0.22
(240
/108,876)
0.28
(337
/120,662)
0.21
(251
/119,014)
0.24
(307
/125,661)
0.14
(185
/134,766)
0.21%

(単位:%、件)

※(1)無効審判の請求件数/特許登録件数、(2)無効審判の引用件数/無効審判の審決件数、(3)無効審判の引用件数/特許登録件数

特許庁は、特許審査品質の向上に向けて、先進国レベルに合わせて1人当たりの審査処理件数および投入時間を確保するために、特許審査官の増員を継続的に推進しており、審査官が行う業務の一部を支援する「先行技術調査事業」を拡大するなどの審査インフラの拡充に力を入れています。また、融合複合技術の専門審査組織を新設(2019年11月)し、正確な審査のために第四次産業革命技術に対する3人協議審査を拡大(※)しています。

※融合複合技術の3人協議審査:(2019年11月~12月)525件→(2020年)4,184件→(2021年)4,500(計画)

特許庁は、今後、関係部処と協力して審査人員を継続的に拡充し、高品質の特許審査サービスを提供するために最善を尽くします。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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