知的財産ニュース 特許庁の3人協議審査で特許登録も速やかに!

2021年5月11日
出所: 韓国特許庁

「特許路1番街」の国民提案で導入され、速やかな権利化で産業界から好評

新型コロナウイルス感染症の流行初期に「新型コロナウイルスの診断キット」、「K-ウォークスルー」の特許が出願された。これらの発明は、2つ以上の技術が融合複合された技術である。特許庁は効率的な審査のために微生物の専門家と医療診断の専門家を一緒に審査に投入した。その結果、審査期間を短縮させて企業の輸出を後押しし、K-防疫の拡散に貢献した。

韓国特許庁が「特許路1番街」の国民提案を導入し施行している3人合議型の協議審査(以下、「協議審査」)が安定的に運営されていることが分かった。

協議審査制度は、第四次産業革命時代に急増している2つ以上の技術を結合した融合複合技術特許を審査するために2019年11月に導入された。既存の審査官1人による単独審査方式を補完したものである。

協議審査は、一つの発明(出願)の審査に審査官3人を一緒に投入する。既存の単独審査より専門的な検討が行われて手続きが効率的になるため、審査期間が短縮される効果も出た。

特許庁は融合複合技術審査局が新設された2019年11月から2021年4月末まで計6,261件の特許出願に対する協議審査を実施した。これは融合複合技術審査局で処理した全体件数の16.8%に相当する。

協議審査制度は、迅速かつ正確な権利化により強力な特許の創出を支援して、韓国産業界にも肯定的な影響を与えている。

特許庁の融合複合技術審査局長は、「3人協議審査は第四次産業革命の新技術に先行対応するため、既存の特許審査の慣行を変えた積極行政の代表的な事例である」と強調し、「今後、さまざまな取り組みを行うことで、コロナ禍でデジタル経済への転換が加速化している中、新技術に対するより正確かつ迅速な審査サービスを提供していきたい」と述べた。

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