知的財産ニュース 特許庁、「デジタル知的財産フォーラム」を発足

2020年11月5日
出所: 韓国特許庁

デジタル時代、知的財産政策の方向性を模索する

韓国特許庁は11月5日(木曜)午前7時、シェラトンソウルパレス江南ホテルで第1回「デジタル知的財産フォーラム」を開催した。当日のフォーラムでは、新型コロナウイルスにより加速化しているデジタル転換が経済・産業に及ぼす影響を喚起し、このような時代の流れの中で経済成長を支える知的財産政策の方向について議論された。

第1回フォーラムの概要


  • 日時・場所:2020年11月5日(木曜)7~9時、シェラトンソウルパレス江南ホテル
  • 参加者:韓国特許庁長、韓国知識財産サービス協会長、仁荷大学法学専門大学院の教授、中央大学産業セキュリティー学科の教授、韓国産業技術大学客員教授など学界の専門家、ソウル半導体の代表取締役、WERT INTELLIGENCEの代表取締役など産業界の専門家

「デジタル知的財産フォーラム」は、(1)知識財産制度のデジタル変換、(2)知的財産データを基盤にした産業イノベーション、(3)知的財産を基盤にしたデジタルイノベーション企業の育成、(4)グローバル知的財産の通商・協力をリードすることを目標とし、学界・産業界から現場の声を聴いて政府の役割を議論するために民間専門家で構成・発足されたものである。

今後フォーラムでは、デジタル時代の重要な資産であるデータを保護する方法、AIによる発明・創作の権利付与の可否、ホログラムなど新しい類型の商標・デザイン保護などを重点的に議論する計画である。

さらに、最新の産業と技術情報の宝庫である知的財産ビッグデータの活用拡大、グローバルバリューチェーンの改編と海外におけるオンライン知財権侵害の増加による、中小企業の知的財産戦略支援も取り扱われる見込みである。

フォーラムの委員長である韓国知識財産サービス協会長は、「もはやデジタルは不可欠なものであり、ひいては私たちの日常生活そのものになった。これまでの産業変化の中心に知的財産があったように、デジタル転換の中心にも知的財産がある。これがまさに、本フォーラムがこれから指向すべき国家戦略的な価値であり、課題である」と強調した。

当日の基調発表を行った中央大学の教授は、「最近、AI発明と創作、AR / VR、データを中心に、社会経済が大きく転換しているため、新技術への投資を誘致して関連産業を発展させ、付加価値と雇用創出を引き出せる法・制度的基盤を設けなければならない」と述べた。

また、フォーラムに参加したソウル半導体の代表取締役は、「デジタル化・ネットワーク化に向けた時空間の制約がなくなったため、知的財産をより簡単に侵害することができるようになった」とし、企業の知的財産が国内外でまともに保護される制度と政策支援が必要であると言及した。

特許庁は今回のフォーラムを定例化し、フォーラムで議論した内容を反映して、デジタル時代における知的財産イノベーション戦略を早急に策定する予定である。

特許庁長は、「2020年8月に就任して以来、政府のデジタルニューディール政策を支えられる知的財産政策の確立を主要課題として設定し、速やかに推進しようとしている」とし、「今回の『デジタル知的財産フォーラム』がデジタル転換に対応する知的財産政策の方向について、産業界、学界などと積極的に意見を交わすことができる議論の場になることを期待している」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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