知的財産ニュース 商標・デザイン制度の五庁、新型コロナ危機に共同対応するための協力に合意

2020年10月26日
出所: 韓国特許庁

商標・デザイン分野において5ヵ国の知財庁を中心とした協議体であるTM5(※)とID5(※※)は、10月26日から30日(TM5:10月26日~28日、ID5:10月29日~30日)まで、オンライン年次会合を通じて、世界的な新型コロナウイルス危機の中で、商標・デザイン制度のあり方と課題について議論し、それに対する協力ビジョンを盛り込んだ共同宣言文を発表する。

※TM5(Trade Mark 5 Forum):世界の商標出願の60%以上を占める日本、米国、欧州、中国、韓国の5ヵ国の知財庁を中心に創設した商標分野の協議体(2012年発足)
※※ID5(Industiral Design 5 Forum):世界のデザイン出願の70%以上を占める日本、米国、欧州、中国、韓国の5ヵ国(地域)の知財庁を中心に設立したデザイン分野の協議体

これまで各庁では、新型コロナによる危機を克服するために出願人の書類の提出期間を延長し、新型コロナ関連の商標・デザイン出願に対する優先審査を実施するなど、独自の救済措置を行ってきた。今回の会合では、このように各庁が新型コロナの危機に対応した事例を共有するとともに、コロナ以降のグローバル景気低迷の克服と使用者の便宜を図るための共同協力の方向性を模索する。

共同協力の内容としては、協力する庁間のオンラインコミュニケーションを活性化し、在宅勤務など、持続かつ安定した審査サービスを提供するため、各庁の取り組みに関する情報交換、商標・デザイン審査サービスの改善に向けた新技術分野の協力強化などが含まれる予定である。

これまで韓国特許庁は、TM5のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますID5のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの構築と運営を通じて、使用者とのコミュニケーションの窓口役割を担ってきた。両サイトは5ヵ国の商標・デザインに関する情報共有の場としてTM5とID5活動により推進してきた共同協力事業に対する結果を一目で確認することができる。

今回、韓国側の首席代表として会議に参加した韓国特許庁の商標デザイン審査局長は、「新型コロナの影響により非対面でのオンラインコミュニケーションがますます重要になっていく中、当庁が主管するTM5・ID5のウェブサイトを中心に、各国の関係者および使用者とのコミュニケーションをより活性化できるようにしていきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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