知的財産ニュース 特許庁、知的財産の価値評価システムを全面的に改編する

2020年9月7日
出所: 韓国特許庁

第27回国家知識財産委員会で「知的財産における価値評価システムの改善案」を発表

韓国特許庁は、9月4日(金曜)第27回国家知識財産委員会で、関係部処合同による「知的財産における価値評価システムの改善案」を発表した。

※知的財産(IP)の価値評価:特許などの知的財産権を金融取引の対象として活用するために経済的価値を評価すること

今回の改善案は、知的財産が経済および技術の覇権争いの重要な対象として浮上している中、創出された知的財産の価値評価を行い、市場で円滑に取引・活用され、知的財産に対する再投資につながる好循環を構築するために作成された。

知的財産における価値評価の市場は、最近急成長している傾向にある。2018年2,500件余りに過ぎなかった知的財産権の価値評価件数は、2019年4,300件に成長し、2020年は年末までに約6,000件規模を超えると予測される。

しかし、評価に必要な準拠情報DB、知的財産の価値を評価するための細部基準と、それを評価する専門人材など、高品質の価値評価に向けたインフラは、まだ不足している状況である。

そこで特許庁は、知的財産の価値評価システムを改善するために3大戦略と10の重点推進課題を発表した。

改善案の主要内容は次のとおりである。

1.知的財産における価値評価サービスの品質向上を支援する。

知識財産における価値評価機関の認証制度を2段階認証制に全面的に改編し、新規機関の評価市場への参入を促進し、評価の品質向上を図る。

資格を持つ民間機関が1段階から評価市場に参入できるようにし、昇降格制度を導入して評価実績・品質に応じて2段階の評価機関に昇格できるようにするなど、民間評価機関の能力強化を支援する。

知識財産の取引情報・評価情報などが価値評価に必要だが、部処別に散在している準拠情報を関係部処と緊密な協議を行って相互連携し、市場に提供する。

大韓弁理士会、価値評価機関などの専門家とのコラボレーションし、知的財産の価値評価のための3大ガイド(知的財産における価値評価の実務ガイド、評価品質管理ガイド、知識財産に対するデューデリジェンスガイド)を作成して市場に提供する。

2.市場のニーズに合わせた価値評価サービスを提供する。

小規模の金融支援をするために、略式型評価モデルと金融機関と評価機関が共同評価するモジュール型評価モデル(※)を普及するなど、市場のニーズに合わせた多様な知的財産の価値評価モデルを提供する。

※モジュール型:評価機関と銀行が評価領域(技術性・権利性・市場性・事業性)の一部を選択し、共同評価を実施する評価方式

韓国企業が保有している海外特許を評価できるよう、SMART3(※)で、米国、欧米、中国などの主要国の特許に対する価値評価サービスを提供する。

※SMART3:特許の相対的な優位性を評価するために開発された特許評価システム

付加価値の高い海外特許も、金融機関が融資の対象として処理できるよう、海外特許担保に関する情報を提供し、不良債権が発生すると回収支援機構が担保特許の買い取りを支援する。

知的財産における価値評価の大衆化のため、個人や企業の新規利用者にオンライン価値評価サービスの一部を無料で提供する。

※発明振興会のSMART3、技術保証基金のKPASサービスなど

3.公正な評価価値を反映し、民間知的財産評価サービス業の育成を支援する。

特許権の現物出資など、知的財産権の資本を反映する過程において公正な市場価値が反映されるように現物出資評価の基本指針を確立し、法院・金融監督院などと協議して現物出資の公正性を高める制度の改善を並行する。

民間知識財産サービス産業を育成するために、SMART3などの公共データを開放して、さまざまな民間サービスが市場に発売されるように支援し、韓国の知的財産サービス企業の海外進出にも対応する。

知的財産における価値評価の専門人材育成を支援するために、金融機関、弁理士業界、大学などを対象に、知的財産における価値評価の教育課程を運営する。

今回の対策により、韓国企業の知的財産の価値がまともに評価され、知的財産を基盤にして成長するなど、価値評価に基づく好循環システムが構築され、韓国経済に新たな活力を吹き込むものと期待される。

政府は今回の対策により、2024年まで知的財産における価値評価の市場規模を年間約2万件の水準まで成長させ、知的財産における価値評価の準拠情報DBを20万件規模に拡充する計画である。

特許庁長は、「知的財産の価値評価は、知的財産の経済的な付加価値を創出するスタート地点である」とし、「これからは、知的財産を保有する企業の価値評価結果に基づいて、市場から資金を調達し、投資を受けて成長できる環境が整えられるように最大限支援する」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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