知的財産ニュース 個人が特許に投資するクラウドファンディング第1号商品の発売

2020年7月15日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁は、知的財産(Intellectual Property、IP)に投資するクラウドファンディング(※)第1号商品が、7月15日に韓国のクラウドファンディング・プラットフォーム会社であるWadizで発売されると発表した。

※資金が必要な人がオンラインプラットフォームを通じて、多数の群衆(crowd)から資金を集める方法

「知識財産金融投資」の商品とは、特許権などの知的財産に直接投資して使用料、売却など、さまざまな方法で収益を得る投資商品を意味する。

今回の商品は、高効率ビデオコーディング(HEVC:High Efficiency Video Coding)の標準特許に投資する商品であり、国際標準特許の管理機関から特許使用料の収益を受けて投資家に配分する構造である。

他の事例は、興国証券が2019年4月に民間初のHEVC標準特許に投資する私募ファンドを発売し、投資家に年5%以上の収益を支給した事例があり、ファンド・オブ・ファンズの特許アカウントでも2017年に韓国国内で開発した通信分野の標準特許に投資して1年8ヵ月ぶりに3倍の収益を得た事例がある。

韓国政府は、7月2日に国務総理主宰の国政懸案点検調整会議で、「知的財産、金融投資の活性化に向けた推進戦略」を発表した。

同案件により投資家の投資スタイルに合わせた、さまざまな金融投資商品を発売することにし、クラウドファンディング・プラットフォーム(Wadiz)と特許管理専門会社(Intellectual Discovery社)との協業を通じて知的財産クラウドファンディングの第1号商品を発売することになった。

特許庁は、民間の知的財産金融投資を支援するために、政策資金を活用して知的財産に直接投資するファンド(410億ウォン規模)も造成する計画であり、関連の内容は、韓国ベンチャー投資のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで8月中に発表する予定である。

特許庁の産業財産政策局長は、「特許など知的財産権も投資が可能な資産の一種である」とし、「今後も国民が知的財産に投資できるように第2号、第3号のクラウドファンディング商品のような民間の知的財産投資商品の発売を支援していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、李(イ)、半田(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195