知的財産ニュース ブロックチェーン関連の特許出願が急増

2020年7月7日
出所: 韓国特許庁

ブロックチェーンで実装された認証セキュリティ分野の特許出願が大幅に増加

ブロックチェーン関連の韓国国内の特許出願は、2015年に仮想通貨に関連する発明が主に出願され、最近はさまざまな分野に応用された特許出願が著しく増加していることが明らかになった。最近新型コロナウイルスの拡散により、非対面産業が成長し、それを狙うサイバー攻撃も増加しており、それにより、優秀なセキュリティ性を持つブロックチェーンの技術が注目されている。

韓国特許庁によると、ブロックチェーンに関する韓国国内特許出願は、2015年に24件にとどまったが、2019年に1,301件と50倍以上急増した。

ここ5年間(2015〜2019)出願人は、中小企業(1,580件、54%)、個人(483件、16.4%)、大学/研究所(378件、12.9%)、外国法人(237件、8.1%)、大企業(233件、8%)、その他(17件、0.6%)の順で出願しており、中小企業と個人、大学や研究所が相対的に高い割合を占めている。

ブロックチェーンの技術を主要技術別に区分すると、認証/セキュリティ技術(614件、21%)、フィンテック関連技術(573件、19.6%)、資産管理技術(405件、13.8%)、ブロックチェーン基盤技術(374件、12.8%)、プラットフォーム応用技術(167件、5.7%)、履歴管理技術(140件、4.8%)、IoT適用技術(31件、1%)、その他技術(624件、21.3%)に関する分野があることが把握できる。

ブロックチェーンシステムで、ユーザー認証に関する出願、ネットワークに対する悪意のある攻撃を探知する出願、偽造・変造検証および防止に関する出願などが増加することに伴い、ブロックチェーンで実装された認証/セキュリティに関する特許出願は、2015年に9件に過ぎなかったが、2018年に188件、2019年に285件と急増した。

特許庁の通信審査課特許チーム長は、「ブロックチェーンの技術は、ビットコインのような暗号通貨だけでなく、認証/セキュリティ、フィンテック、電子投票、著作権管理、資産の履歴管理など、さまざまな分野に応用でき、第四次産業革命をリードする技術として注目を浴びている。また、コロナの状況を克服したとしても、非対面の業務環境とサービスは増加し、それに対するセキュリティ上のリスクも増加すると予測している。そのため、ブロックチェーンで実装された、認証/セキュリティ技術に関する特許出願も増加すると予想している」と述べた。

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