知的財産ニュース 特許庁、優先権証明書類の発給手続きを簡素化する

世界知的所有権機関（WIPO）のアクセスコード自動付与を7月1日から施行

韓国特許庁は、韓国国内で既に出願されている事実を証明する優先権証明書類の発給手続きを簡素化するために、7月1日以降出願される全ての国内の出願について、出願番号とともに書類のアクセスコードを自動発給すると発表した。

書類のアクセスコードは、未公開の優先権証明書類が誤発給されることを防止する秘密コードであり、これまでは出願人が別途発給の申し込みを行っていた。

しかし、7月1日から、出願人が自動発給された韓国国内の特許出願書類のアクセスコードを利用して、すぐ海外特許出願を行うことができる。海外出願書に書類のアクセスコードを記入すると、国内システムと連携されたWIPOの電算システムを経由し、該当の海外特許庁に優先権証明書類が自動的に送達される。

特許庁の情報顧客支援局長は、「WIPOとの協力で、出願人が優先権証明書類をより便利かつ安全に交換できるようになった」とし、「韓国企業の海外知財権の確保に妨げにならないよう、海外出願への利便性について継続的に高めていきたい」と述べた。

[添付] アクセスコードの自動付与および優先権証明書類の電子的交換

□アクセスコード自動付与および優先権証明書類の電子的交換方法の概要（2020年7月1日以降）
oこれまで別途の申請書を提出して付与していた、WIPOのアクセスコードを出願番号とともに通知し、海外出願手続きを簡素化
※既存の書面交換方式も継続して使用可能

<優先権証明書類の交換方式>

※DAS（Digital Access Service）：世界知的所有権機関（World Intellectual Property Organization、WIPO）で運営している電子ファイル交換システムであり、加盟国間の未公開書類を電子的に安全に交換することができる。 ※※WIPOアクセスコード（Access Code）：間違った優先権証明書類の交換を防ぐために発行する4桁のコードであり、特許庁は出願番号、出願日付、WIPOアクセスコードが全部一致する場合にのみ、優先権証明書類を交換する。

□優先権証明書類における電子的交換方式の一元化

※アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、チリ、デンマーク、エストニア、ユーラシア特許庁（EAPO）、フィンランド、ジョージア、インド、イスラエル、モロッコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国