知的財産ニュース 特許庁、人工知能を用いた新型コロナウイルス治療剤の開発現場を訪問

2020年4月21日
出所: 韓国特許庁

韓国生命情報学会と協力して関連特許情報を産・学・研と共有

韓国特許庁長は4月21日の午後3時、新型コロナウイルス関連企業の現場を訪問し、企業の知的財産に関する苦情を聴取するとともに支援策について議論した。

当日訪問した「Syntekabio」は、人工知能(AI)を用いて既存の薬物データを分析することにより、新型コロナウイルスの治療剤など新薬に利用できる可能性の高い薬物を探り出す企業であり、バイオインフォマティクス(Bioinformatics、生命情報科学)を活用した既存薬再開発の技術を保有している企業である。

現場訪問では、韓国特許庁長をはじめとする韓国生命情報学会の学会長と副会長を務めている韓国科学技術院のバイオおよび脳工学科教授2名が参加し、「人工知能(AI)に基づいた既存薬再開発の方法」に関して、産・学・研の研究者に特許分析情報を提供する方策について議論した。

特許庁と韓国生命情報学会は、人工知能に基づいた既存薬再開発に関する特許分析に協力し、その結果を2020年8月に開催される生命情報学会(BIOINFO 2020)で発表する予定であり、特許庁の新型コロナウイルス特許情報ナビゲーション外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなどのオンラインでも公開する計画である。

特許庁長は「過去20年間学会では、韓国の生命情報学分野の基礎を築いてきたため、それにAIの分析技術が加わり、パンデミックの状況のなかでもその力が発揮できた」とし、「今後も特許庁と韓国生命情報学会が緊密に協力し、バイオ産業に活力を吹き込むことができるよう、全力を尽くしていく計画である」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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