知的財産ニュース 技術革新に向けた「特許ビッグデータ活用」の手引きに!

2020年2月10日
出所: 韓国特許庁

「技術・物品分類」と「特許分類」間の連携表提供

日々新しい技術が押し寄せる昨今、必要な情報を見つけることは容易ではない。数多くの技術情報を効果的に管理するために、目的と性格に合わせて国家科学技術(2,898個)、産業技術(654個)、品目コード(HSKコード、12,232個)などで個別分類し、運用している。

・(国家科学技術標準分類)科学技術に関する情報・人材・研究開発事業などの管理目的で使用される科学技術情報通信部のR&D分類体系(科学技術基本法第27条)
・(産業技術分類表)産業技術革新事業の企画・評価・管理目的で使用される産業通商資源部のR&D分類体系(産業技術革新事業の共通運営要領第16条)
・(HSK、Harmonized System of Korea)国際貿易に使用される、世界税関機構の国際統一商品分類(HSコード)を韓国の実情に合わせて細分化した関税庁品目の分類体系

そのなかで、特許分類(IPC、International Patent Classification)は最も細分化され7万以上の分類コードで構成しており、国際的に統一されて厳密に管理している。特許分類は研究者が膨大な特許ビッグデータに簡単にアクセスして、効果的な研究開発が行われるようにする手引きとなっている。

しかし、技術革新のための研究開発(R&D)段階で各部処が管理するさまざまな分類体系と特許分類間の基準と特性が異なるため、それらの分類体系に対応する特許ビッグデータの提供に限界があったのも確かである。

そのため特許庁は、政府を挙げて推進している素材・部品・設備に関連する技術革新対策の一環として、特許分類と他の分類間の連携表を作成し、特許庁のウェブサイト(www.kipo.go.kr)に公開すると発表した。

・(連携表)国家科学技術-特許分類連携表、産業技術-特許分類連携表、産業品目-特許分類連携表

今回の連携表に基づき、相異する分類体系間のつながりが構築され、特許ビッグデータ活用の土台になった点で大きな意味がある。

連携表をベースにして、特許中心の技術・品目・産業間の総合的分類体系が構築され、連携表が提供する特許ビッグデータを分析し、中核の素材・部品・設備に対する韓国企業のR&D投資戦略策定などを支援することができる。

また、国家R&Dの開始段階から最終段階まで連携表が提供する特許情報を補助指標として使用すれば、重複投資の分野および不足技術分野などを確認でき、それによる国家R&Dの効率的な管理および企画に役立てると予想できる。

特許庁の特許審査企画局長は「全世界的に毎年300万件以上の特許が出願されており、蓄積された特許文書は1億件を超えている」とし「特許中心の連携表は、企業や政府が特許ビッグデータを活用するための有用な手段になると期待している」と述べた。

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