知的財産ニュース 韓国語出願により、先進5カ国特許庁の国際調査を同時に受ける

2019年6月26日
出所: 韓国特許庁

現行の国際調査料の3分の1の価格でPCT韓国語出願の協力審査実施

特許庁は、IP5(※)が試験的に実施しているPCT協力審査(Collaborative Search & Examination)の対象を2019年6月28日から既存の英語出願から韓国語出願まで拡大し受付を行うと明らかにした。

※IP5:知財権先進5カ国(韓国、米国、日本、欧州、中国)

PCT国際出願では、一般的に出願人が約30ヵ月の期間を確保して、特許技術に対する市場の状況をモニタリングしながら海外出願の可否を決める機会を提供している。

韓国の場合、大企業に比べて中小企業がPCT国際出願を海外出願の橋頭堡としてよく活用している。

※米国出願時のPCT活用率(2013年~2017年):(大企業)25.8%、(中小企業)67.2%、(大学)54.2%

※中小企業のPCT国際出願(過去10年間で2.7倍増加、全体平均は2.1倍増加):(2008年)1,427件、(2018年)3,882件

通常のPCT国際出願は、出願人が選択した一つの国際調査機関(※)において国際調査を受ける反面、PCT協力審査は、IP5の中から一つの庁が主審、残りの四庁が副審として参加し国際調査の完成度を高めている。

※計23機関:IP5、オーストラリア、カナダ、ブラジル、チリ、スペイン、フィンランド、スウェーデン、北欧、ヴィシェグラード、オーストリア、トルコ、イスラエル、エジプト、ロシア、ウクライナ、インド、シンガポール、フィリピン

PCT協力審査は、2018年7月から2年間、 IP5の各庁が主審で100件ずつ、計500件について試験的事業として行っており、2年間の試験的事業の終了後にも協力方策についてIP5間で持続的に議論が行われる予定である。

現在、試験的事業の半分程度が行われており、これまでは英語での出願のみ受付が可能であったため、韓国企業が参加する場合、多少の隘路があった。

※PCT協力審査受付現状(件、2019年5月):(韓国)56件、(米国)48件、(日本)29件、(欧州)42件、(中国)45件

※韓国特許庁におけるPCT協力審査出願人国籍(計56件、2019年5月):(米国)29件、(韓国)21件など
特許庁は、政府革新の一環として、国内の企業、特に中小企業が同事業に活発に参加できるようにするため、2019年6月28日からPCT協力審査の対象を韓国語出願まで拡大し受付を行う。

現在は、PCT国際出願と同時に、英語による書類を提出しなければならなかったが、韓国語出願の受付により、出願人が翻訳文の提出(※)を1ヵ月以上遅らせることができ、国内企業の活用度が増加すると予想される。

※出願人は、PCT協力審査受付通知書の受領日から1ヵ月以内に英語による翻訳文を提出

さらに、試験的事業期間中には、主審の庁の国際調査料手数料(※)が策定され、現行の英語でのPCT協力審査の国際調査料である130万ウォンの3分の1の45万ウォンで、IP5の審査結果を一度に受領することができる。

※IP5特許庁全体の国際調査料は、約7,000ドル(約810万ウォン、2019年6月24日、為替レート基準)

特許庁特許審査制度課長は、「PCT協力審査の韓国語出願の受付により、主要特許庁のPCT審査結果を安価で一度に受領することができるため、進出国別の海外特許確保戦略の策定に役立つものと期待される」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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