知的財産ニュース バレットパーキング、これからは自律駐車に任せてください

2019年10月23日
出所: 韓国特許庁

自動駐車技術関連の特許出願が増加傾向

運転手が百貨店に到着して自動駐車モードを選択した後に車から降りると、車が自ら動いて予約していた空きスペースに駐車して、ショッピングが終わると車が駐車料金を払い、百貨店の入口で待機する。最近、自律走行技術の開発が活発になっており、自動駐車技術が近いうちに現実のものとなると予想されている。それを反映するかのように、自動駐車技術関連の特許出願が次々と増加している。

※バレットパーキング(Valet parking):百貨店、飲食店、ホテルなどの駐車場で、係員が顧客の車を代わりに駐車するサービス

特許庁によると、2014年以前には年平均60件に過ぎなかった自動駐車技術関連の特許が、2015年以降には年平均105件へと急激に増加したことが分かった。

これは、2014年の自律走行自動車に関わる国際協約であるウィーン条約の改正と、2015年の自律走行ロードマップの発表により、技術開発が加速化した結果と分析される。

過去10年間(2009年から2018年)の出願を技術分野別に見ると、駐車場の空きスペースの表示が223件(29%)、可変の交通指示が218件(28%)、衝突防止システムが122件(16%)、交通量の検出が107件(14%)と調査された。

特に、駐車場での個別の空きスペースを表示する技術分野が多数を占めている。これは駐車をする時に空きスペースを探すのが最も大変であるだけに、それを解決するための要求が特許出願に反映されているとみられる。

出願人別では、中小・中堅企業の出願が234件(30%)、大企業が191件(24%)、外国企業が138件(18%)、大学・研究機関が108件(14%)、個人が104件(13%)の順であり、中小企業の出願の割合が比較的高いことが分かる。

中小企業および個人による出願では、駐車場での個別の空きスペースの表示分野における出願が多く、大企業、外国企業、大学・研究機関の場合は、可変の交通指令・指示分野における出願が多かった。

中小企業および個人は制御が簡単で、従来の駐車施設を改善する応用分野の技術開発が多く、大企業および大学・研究機関は、センサーなどが融合した信号体系の交通指令を伝達する基礎分野の技術開発が多かった。

特許庁ロボット自動化審査課長は、「自律走行サービスの中、限られた地域内で低速で走行しながらサービスすることができる自動駐車サービスが、最も先に常用化する分野として注目されている」とし、「今後、人工知能技術を利用した走行経路の探索、IoT技術が融合した駐車位置の表示、そして5G技術を活用した車両とモノとの通信分野の研究開発および特許出願が続くと予想される」と述べた。

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