知的財産ニュース 特許庁、2019年知識財産教育訓練総合計画を発表
2019年2月7日
出所: 韓国特許庁
オンライン・オフラインの知的財産教育で人材育成を推進
韓国特許庁国際知識財産研修院は207の集合教育課程と271のオンライン教育課程を開設、運営することを内容とする「2019年国家知識財産教育訓練総合計画」を発表した。
今年は集合教育(1万人)とオンライン教育(40万人)を実施し、昨年より3万人増の41万人が特許法、商標法、先行検索技術のノウハウなどの知的財産教育を受けることになる。
特に、今年は第四次産業革命をリードする知的財産人材育成を目指し、高品質審査・審判支援のための特許庁職員向けの教育システムの改善、知的財産エコシステム構築のための需要者が希望する教育課程の運営、eラーニングを活用した知的財産教育の普及、世界知的所有権機関(WIPO)の公式教育機関としての国際的存在感の向上といった課題を推進する方針である。
特許庁職員の高品質審査・審判支援のために、単独・先任・責任審査官向けの審査事例発表・共有のような参加型討論授業を導入するなど、審査・審判者等級に合わせた体系的な教育課程を運営する。
審査官の新技術教育の強化のために、産業界では各分野の最新技術の動向を審査官に説明し、特許庁審査官は進歩性の判断事例、特許の動向など、審査をしながら蓄積した知識と情報を提供する双方向の教育チャンネルである「Tech-Fair」を拡大運営する。
一般人向けの教育分野では、地域児童センターを訪れて教育する「The共にする発明教室」など、社会的弱者に均等な教育機会を提供し、教育脆弱階層である青少年を対象にする「発明教育キャンプ」を運営することで、社会的格差を解消する。また、薬学部の学生向けの知財権力強化と一般大学生との連携教育のために、各産業の特許情報検索・分析、特許明細書の作成に関する教育課程を開設し、雇用創出につなげる。
時間的・空間的制限がない教育のために、オンラインで知的財産の創出・活用・保護などのさまざまな課程を運営する。2015年から始まった単位銀行制の知的財産学をさらに拡大するために、圏域別拠点大学と業務提携(MOU)を締結し、大学生向けの知的財産権教育を拡大する。拠点大学は2018年には12校あったが、2019年には14校に拡大する。
他にもWIPOの公式教育機関としての存在感を高めるために、途上国の司法公務員と審判官向けの「IP紛争解決教育課程」を新設するなど、海外の知財権関連機関と協力して、さまざまな国際教育プログラムを開設する。また、韓国政府の新南方政策に合わせ、ASEAN加盟国の知的財産能力を強化するための特別コースも運営する。
特許庁国際知識財産研修院長は、「高品質の知的財産教育サービスを提供することで、国民の知的財産能力を強化するとともに、中小・中堅企業などの知的財産権の品質向上に役立つ教育プログラムの開発も続けたい」と述べた。
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