知的財産ニュース 暑くなる地球、第4世代冷媒で涼しく!

2018年7月5日
出所: 韓国特許庁

環境にやさしい第4世代冷媒に関する特許出願が増加

韓国特許庁によると、2003年から2017年までの冷媒に関する特許出願件数は計686件となり、温室効果ガスの排出量を大幅に削減した第4世代の新冷媒に関する特許出願が着実に増えている。

特に、2008年からHFO(Hydro-Fluoro-Olefin、ハイドロフルオロオレフィン)系冷媒を含む出願件数が急増し、2003年~2007年には全体に占めるHFO系の割合は30%であったが、2008年~2017年には65%にまで増加した。   

この背景には国際的な規制により、2008年から温室効果ガスの排出量が多い第3世代冷媒の生産や使用を減らし、第4世代新冷媒の使用が欠かせなくなったことがある。 

出願人別に見ると、2008年以降の出願のうち、外国人の割合は79%であり、HFO系冷媒における外国人の割合は92%であった。そのうち、米国のハネウェルが122件(26%)、デュポンが84件(18%)となり、第4世代の新冷媒市場をリードしていることが明らかになった。一方、韓国企業はほとんど輸入に依存しているため、出願件数はわずか18件にとどまっている。

特許庁精密化学審査課の課長は「冷媒は自動車や冷蔵庫、エアコンなど、日常生活でよく使われる物質であり、市場規模が非常に大きくなっているが、近年、環境面で厳しい国際標準が求められている」とし、「特許庁は企業が環境に優しい、優れた冷媒を速やかに開発できるように関連特許の動向を提供していく予定であり、第4世代新冷媒の開発は雇用創出にもつながるだろう」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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