知的財産ニュース 第4次産業革命の技術体系(Tech Tree)を一目で把握

2018年1月23日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁は、第4次産業革命の核心7大(*)技術分野に関する新しい特許分類体系を確立し、全世界において共通で使用できるように国際標準化を進めると発表した。
*人工知能、モノのインターネット、3Dプリンティング、自動運転車、ビッグデータ、知能型ロボット、クラウド

これまでは、従来の特許分類体系では第4次産業革命に関する技術の特許を明確に区分できない上、第4次産業革命の技術の特性を反映した特許審査基準や知的財産支援政策がなかった。そのため、こうした問題を解決するために、第4次産業革命に関する技術の革新的(超連結・超知能・融合複合)な特性を反映した「技術分類体系」や「特許分類体系」構築が急務であった。

最近、特許庁が完成した第4次産業革命に関わる7大技術分野の新しい特許分類体系は、第4次産業革命に関わる計31の技術分野(*)のうち、人工知能(AI)、ビッグデータ、モノのインターネットなど7大技術分野から先に確立された。これらの分野は、産業界、科学界で優先的な支援、育成に関する議論が活発であり、他の技術分野の発展および産業育成に影響を与える。  

新しい特許分類体系は、第4次産業革命に関わる7大技術分野の技術体系が「一目で把握」できるため、第4次産業革命に関する特許審査政策だけでなく、革新成長のための産業政策や、科学技術政策の策定および政府・民間の資源配分にも有効活用できると見込まれる。

特許庁は、新しい特許分類体系に基づき、第4次産業革命に関わる7大技術分野の特許分類を今年1月から別途で実施しており、18年5月から出願された特許については、優先審査を実施して早期権利化を支援する予定である。モノのインターネット(IoT)分野では、審査基準を整備し、サービス領域別(住宅、家電、製造、運搬・輸送、建設、金融、農水産鉱業、ヘルスケアなど)に先行技術調査と特許付与可否の判断を行うようにし、特許技術の融合・複合的な特徴を反映して3人での協議審査を活性化させる。

7大分野における新しい特許分類体系の国際標準化も積極的に進める。特許庁は、昨年末の国際分類会議(IP5 WG1)で人工知能(AI)、3Dプリンティングに対する新しい特許分類体系づくりを提案した。今年3月の会議では、残り5つの分野に対する特許分類体系を提案し、全世界において共通で使用できる国際標準にする見通しである。

特許庁特許審査企画局の局長は「単純な特許分類体系の見直しでなく、第4次産業革命に対応して国家競争力を強化できるよう、革新成長政策と産業・科学政策の策定および特許審査業務などで総合的に活用される国際標準特許分類体系の確立を主導したい」と述べた。

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