知的財産ニュース 現代・サムスン重、大宇造船相手「LNG特許無効審判」勝訴

2017年1月18日
出所: 電子新聞

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造船業界の構図を左右する特許判決が出た。

現代重工業とサムスン重工業が大宇造船海洋を相手に提起した「LNG運搬船部分再液化技術」の特許無効訴訟で勝訴した。

特許法院は今月の13日、現代重工業とサムスン重工業が提起した2件の特許無効訴訟において、大宇造船海洋が保有しているLNG運搬船部分再液化技術は従来の技術と相違点がないとして特許登録無効判決を下した。

「LNG運搬船部分再液化技術」は、LNG船船倉で自然気化するガス(BOG)を再び液化させて燃料として使用する技術である。船舶の燃費と環境規制の強化などによって需要が大きく増えた技術である。

これに先立ち、大宇造船海洋は2014年1月「LNG運搬船部分再液化技術」の特許を登録した。
当時、現代重工業とサムスン重工業は普遍化している「部分再液化技術」に対する特許権の付与と大きく反発し、結局特許訴訟に発展した。

現代重工業は2014年12月、サムスン重工業は2015年3月にそれぞれ大宇造船海洋を相手取って特許審判院にLNG運搬船部分再液化技術の関連特許2件について無効審判を提起した。


サムスン重工業の液化天然ガス船

特許審判院は2015年5月、大宇造船特許が有効として原告の請求を棄却した。しかし、特許法院が審判院の決定を覆した。

大宇造船が自社固有の技術だと主張したLNG運搬船部分再液化技術が現代重工業とサムスン重工業が保有している技術と変わらないと判断したのである。
現代重工業とサムスン重工業は、今回の判決によって公正な競争ができる環境が整ったとして歓迎している。一方、大宇造船は直ちに大法院に上告する考えを明らかにした。

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