知的財産ニュース 医薬品許可に関する特許審判制度が定着

2017年4月5日

医薬品許可―特許連携制度が施行されて2年が経ち、尻馬に乗る形の特許審判請求が大幅に減少するなど、制度が定着している。ただし、依然としてあまりにも早く審判請求を行う問題などがあるため、製薬会社のさらなる細心の戦略の樹立が必要であることが明らかになった。

特許審判院によると、制度の導入初期である2015年の審判請求件数は、1,957件に及んだが、2016年以降、年間300件余りと、安定化する推移にある。
*許可特許連携制度関連の審判請求現状:2015年(1,957件)、2016年(311件)、2017年3月累計(154件)

2015年における薬事法改正により、医薬品の特許を最初に無効させる製薬会社に最長9ヶ月の優先販売権を付与することとした。優先販売権の先占を目標に、多くの製薬会社が慎重な検討なしに尻馬に乗る形で審判を請求したが、その後、1,957件のうち、703件(36%)が取り下げられ、結局、審判請求に無駄な時間と費用を発生させた。

しかし、2016年に入り、審判請求件数が311件に急減したことで、請求件数が安定化しており、審判の取り下げ件数も13件と減り、製薬会社が審判請求に慎重を期しているとみられる。

制度が定着していく中で製薬会社の特許審判の戦略にも大きな変化が現れている。制度が始まった初期には、主に無効審判と存続期間延長登録の無効審判を請求したが(1,957件のうち、1,648件、84%)、最近には権利範囲の確認審判を主に請求している(311件のうち、294件、95%)。

これはオリジナル医薬品の源泉特許を無効させることが難しくなったことで、特許権者の権利範囲を回避する方向で製薬会社が審判戦略を修正したためとみられる。 製薬会社が医薬品の許可―特許連携制度に迅速に適応しているが、審判請求時期の選択に依然として多くの悩みが必要とされる。優先販売権は、オリジナル医薬品の再審査期間の満了後、許可申請した場合に付与されるが、あまりにも早急に審判請求する場合、申請期間が合わず、審判で勝訴しても優先販売権を受けられない可能性がある。現在、係留中の審判事件747件のうち、464件(62%)は、優先販売権の獲得が可能な時点より、2~3年先立って請求され、このような危険にさらされている。

特許庁の特許審判院長は「特許審判院では、製薬会社が優先販売権の獲得に支障がないよう、関連事件の処理のために審判官5人を増員するなど、積極的に対応している。製薬会社も期間を考慮せず、性急に審判請求することがないよう、格別の注意を払う必要がある」と述べた。

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