知的財産ニュース 特許庁、2017年国家知財教育訓練総合計画を発表

2017年2月20日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁の国際知識財産研修院は「2017年度国家知財教育訓練総合計画」を発表した。

同計画によると、今年は全国民を対象に226の集合教育課程と252のオンライン教育課程を開設し、前年比約3万人増の約39万人(集合1万人、オンライン38万人、年間)に特許法、発明技法など知的財産と発明教育を実施する予定だ。

特に、今年は第4次産業革命を先導する知的財産人材の育成を目標に、審査・審判能力の強化のための特許庁職員向け教育の体系化、一般人向け個人対応型教育の強化、青少年発明人材の養成、グローバル知的財産教育の拡大などの課題を重点的に推進する。

まず、特許庁職員向け教育は迅速かつ正確な知的財産の創出に向けた審査・審判能力の強化に焦点を当て、審査官等級別かつ業務レベル別に専門教育を細分化し、特許法のほかにも民法、民事訴訟法など関連法律に関する教育を強化する予定だ。また、仮想・拡張現実、モノのインターネットなど新技術分野に対する教育を強化するために、新技術教育課程を拡大(67回→82回)し、現場と疎通する理論・実習結合型教育を運営する計画だ。

一般人向け教育は、産業現場のニーズに応えて知的財産教育を受けた後、直ちに業務の遂行ができる知財実務者を養成する計画だ。そのために、知的財産契約の管理、知的財産の市場性評価、特許マップの作成教育を新設し、先行技術調査員の教育をさらに拡大する。また、公取委、貿易委員会、中企庁など、各省庁に合うオーダーメード型知財権教育を実施し、薬学大学生対象の知財実務教育及び研究員対象の知財創業教育を実施する予定だ。

青少年発明教育については、韓国の将来が青少年にかかっているという認識の下、単純に知識を伝える教育ではなく、先端技術を利用した体験・実験中心の発明教育を小中高校の子供・生徒4,000人余りを対象に実施する予定だ。そのため、研修院の発明教育センターにドローン、VRなどの最新技術の体験施設を設け、ロボットや3Dプリンター、ソフトウェアなど先端装備と技術を利用した教育を実施する方針だ。

オンライン教育については、時間・空間の制約のない教育支援に向け、知的財産の創出・活用・保護に関する252のカリキュラムを提供する他、2015年から運営している知的財産学の単位銀行制度は単位交流大学を13校に拡大し、運営科目を11科目に拡大して大学生や中小・ベンチャー企業の従事者を優秀な知財専門人材に養成するのにさらに拍車をかける予定だ。

この他にも、途上国の公務員など、外国人向け国際教育課程を運営し、グローバル知的財産教育の拡大に取り組む。特に、今年4月のアジア特許庁長官会合と連携して知的財産教育の国際的な拡大や第4次産業革命に対応した主要国の知的財産体制の構築戦略などをテーマにした国際コンファレンスを開催する予定だ。

特許庁のパク・スンキ国際知識財産研修院長は「今年、研修院の開院30年を迎え、全国民の知的財産能力を強化し、国際教育プログラムを大幅に拡大して世界的な国際知的財産教育機関としての役割を果たせるよう、努力する方針だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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