知的財産ニュース 第4次産業革命を迎え、我が家の窓がスマートになる

2017年12月26日
出所: 韓国特許庁

第4次産業革命を迎え、窓も単なる日当たりと風通しの機能を超えて居住者の生活の質を高めるスマート窓へと急速に進化している。

韓国特許庁によると、モノのインターネットと自動制御技術が融合されたスマート窓に関する特許件数は2000年以降、計172件あったが、そのうち、最近5年間(2013年〜2017年11月)の出願が全体の45.9%(79件)に達するほど、急増していることが分かった。

スマート窓に関する細部技術の出願動向を見ると、自動換気技術が12.8%、有無線通信技術が14.0%、スマートガラス技術が14.0%、防犯システム技術が11.0%、日光を誘導する調節技術が16.3%を占めている。

スマート窓に関する技術の出願人は、大手企業が12.8%、中小企業が30.2% 、大学および研究所が20.3%、個人が36.6%と、均等に分布していることが分かった。

自動換気技術が適用されたスマート窓には温湿度センサーと換気装置が取り付けられているため、室内外の温湿度の変化やPM2.5のような大気汚染を感知すれば、それを除去する。これにより、快適な住居環境を整えることができる。

最近はスマート窓を統合制御するために、モノのインターネット技術を取り入れた。これで、ユーザーはスマートフォンで部屋ごとの室内情報を簡単に確認し、空間別に適した空気の条件を設定することが可能になった。例えば、赤ちゃんが寝ている部屋は睡眠に適した温湿度環境をつくり、青少年の勉強部屋には室内の空気が濁らないように定期的に換気することで集中力向上につなげる。

スマートガラスは透明又は不透明に変更する窓であり、ブラインドを使わなくても室内に入ってくる光の量を自由に調節できる。このような機能を使用すると、強い日差しを遮断し、夏場の冷房エネルギー使用量を減らすことができ、必要時には外部の視線を遮断してプライバシーを守ることができる。

さらに、インターネットを通じて集めた天気予報などの情報を表示するディスプレイ機能付きの窓の開発が進んでいるため、忙しい朝、一日の天候変化がすぐ分かる。泥棒に入られた場合は、携帯メールに通知するか、映像をスマートフォンに送信する防犯窓も出願され、安心して海外旅行を楽しむことができる。

特許庁住居生活審査課の課長は「第4次産業革命時代が開かれ、モノのインターネットのような最新技術が使用されたスマート窓に関する出願件数が持続的に増加するとみられ、こうした技術の開発の動向は、住宅生活の質を大幅に向上させるものだと期待している」と見通した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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