知的財産ニュース 全羅南道の地理的表示団体標章が最も多い

2017年12月21日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁は、地域経済の活性化に貢献する地域特産品の名称を知的財産として保護するために、2005年施行の地理的表示団体標章登録に関する統計を発表した。

地理的表示団体標章は、2006年に初めて登録が始まり、その以降、10年間で359件(2017年10月末時点)が登録された。また、地域特産品の広報に活用され、地域経済の発展に貢献している。

地理的表示団体標章の登録状況を地域別に見ると、全国17の広域市・道のうち、全羅南道が「栄光鰻」、「莞島いわし」など93件と、団体標章の登録件数が最も多く、次いで慶尚北道が「盈徳ズワイガニ」、 「星州チャメ」など57件、忠清南道が「瑞山ヒメニラ」、「舒川海苔」など45件であった。

また、地理的表示団体標章の登録状況を全国226の市郡区に見ると、慶尚北道浦項市が「浦項九龍浦クァメギ(干しさんま)」、「ポハンチョ(浦項のホウレンソウ)」など10件、済州特別自治道済州市が「済州アマダイ」、「済州タチウオ」など10件と、団体標章の登録を最も多く受けている。

続いて全羅南道珍島郡が「珍島クコの実」、「珍島ウコン」など9件、全羅南道新安郡が「新安アミの塩辛」、「新安ニンニク」など8件を登録した。

地理的表示団体標章の登録状況を商品別に見ると、リンゴ、韓牛など農産物・林産物・畜産物および加工食品が269件あり、いわし、海苔のような水産物および加工食品が73件、モシ(夏用の涼しい生地)、韓紙のような手工芸品などが17件登録された。

地理的表示団体標章の登録状況を年度別に見ると、2013年に54件と最も多く登録されたが、最近は減少傾向を見せ、2017年には16件登録された。これは、地理的表示団体標章が10年間施行され、ほとんどの地域で保護されなければならない、代表的な特産品はすでに登録を受けたためとみられる。

特許庁商標デザイン審査局の局長は「地理的表示団体標章は、価値のある地域特産品を保護することで、地域のブランド価値向上および地域経済の発展に貢献する制度だ」とし「地域特産品を活用して地域の所得創出が持続に生まれるよう、地理的表示団体標章制度を改善していきたい」と述べた。

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