知的財産ニュース 海外での特許審査情報をワンクリックで確認

2017年11月30日
出所: 韓国特許庁

これから海外に出願した特許の審査情報を家でより迅速かつ簡単に確認できるようになる。

韓国特許庁は12月1日から特許審査情報統合照会サービスであるOPD(One Portal Dossier)のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じてカナダ、オーストラリア、WIPO(*)の審査情報を追加で提供し、サービスの機能も大幅に改善したと発表した。

*World Intellectual Property Organization:世界知的所有権機関

OPDは韓国、米国、中国、日本、欧州など主要国に出願された特許の審査状況を一つの画面でリアルタイムで確認し、原文も照会できるサービスである。特許庁は2015年3月からOPDサービスを提供してきた。

今回のOPDサービスの拡大は、審査情報を照会できる国数の増加、これまでの使用時に感じた不便の解消といったさまざまな機能が追加されたことから注目される。

まず、文書をフィルタリングする機能が追加された。これは、特許手続に関するさまざまな文書から重要文書のみを選んで照会できる機能である。審査文書については種類が多い上、特許庁ごとに文書の名称が異なるため、必要な文書を簡単に照会することが難しいとの指摘があった。今後は、特許に関する専門知識がない一般人も特許の審査内容に関わる意見提出通知書、拒絶決定書などの主要文書を迅速かつ正確に照会できるようになる。

次に、審査文書の原文を一括保存する機能も追加された。従来は特許審査情報をもう一度照会するにはOPDのホームページにアクセスし、審査文書を再び検索する必要があった。しかし、これからはユーザーのPCに必要な文書を保存し、いつでも閲覧できるようになる。

最後に、特許審査関連の手続きが進むと、それを直ちに知らせるRSS通知機能も追加された。RSSとはインターネットのホームページなどに新しい書き込みがあると、それをユーザーに速やかに知らせる技術である。RSS通知機能を活用すれば、新たな特許審査の手続き状況を確認するために毎回、OPDのホームページにアクセスする手間を省くことができるようになる。

*RSS:Really Simple Syndication、Rich Site Summary

特許庁情報顧客支援局の局長は「OPDサービスの機能が改善したことで韓国人がより簡単に海外での審査情報にアクセスできるようになるだろう」とし「今後も韓国国民と企業のグローバル特許確保戦略を支援できるよう、海外での審査情報の提供を拡大していきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、李(イ)、半田(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195