知的財産ニュース ペット関連用品のデザイン出願が活発

2016年11月2日
出所: 韓国特許庁

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ペットを飼う人口が1,000万人に上る今日、ペットに対する関心の増加とや所得水準の向上により、2012年9千億ウォン規模だったペット市場は3年間で約2倍拡大し、昨年は1兆8千万ウォンに達し、2020年には6兆ウォンまで成長すると見込まれている。ペットを家族のように思う消費者の増加に伴い、ペット関連産業はますます専門化・高級化している。

特許庁によると、ペット用品のデザイン出願は2009年68件に過ぎなかったが、2015年には265件と約4倍増加し、2016年9月時点では前年同期(188件)比26%増の237件が出願された。

ペット用のインキュベーターから死装束まで、誕生から死まで生涯全般に係る多様な物品が出願されている。かつては、漁港・水槽等観賞魚を飼うための物品が主に出願されたが、ペットを子供のように思い良いものをあげようとする消費者の増加によって、過去7年間はペットが直接着用したり、使用する物品が主に出願されてきた。このうち、アクセサリーや服等の用品が8倍増加し最大の上昇幅となり、飼料等の餌用品や住居用品はそれぞれ5倍増加した。

ペット用品のデザイン出願は、韓国の中小企業や個人が主導しているが(過去7年間出願全体の93%)、2015年時点では、中小企業の出願が2009年比19倍上昇し、大企業の出願も見え始めている。

また、ペット関連産業の専門化・高級化に伴い、IT技術を活用したペット用品やペットの健康管理のための様々な物がデザインされ出願されている。

その中で食器の事例を見ると、かつては容器の真ん中のくぼんでいるところに餌を入れる単純な形で主にデザインされたが、最近では家の外でも物品に装着されたカメラとスマートフォンを通じてペットに餌をやる自動給食機、食器に自動ボール遊び道具が取り付けられたペット運動兼用の食器、食欲がありすぎるペットが餌をゆっくり食べられるようにデザインしたスロー食器が出願されている。

この他にも、ペット活動分析器やペット排便自動処理器等、様々な物品が出願されている。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は「急成長しているペット関連産業は、未来成長エンジンとして、韓国中小企業にも新たなビジネスチャンスを与えると見込まれ、関連市場の拡大により同分野のデザイン出願は引き続き増加するものと予想される」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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