知的財産ニュース 特許庁、無料知財相談サービスの提供実績を発表

2016年6月15日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、オンライン情報へのアクセスが困難な特許顧客・社会的弱者のために、弁理士18人の協力を受け2015年6月から「無料相談サービス」を提供しており、1周年を迎え計184回も相談を提供したと明らかにした。

この1年間の相談実績を見ると、まず分野別では、特許実用新案124件(67%)、商標38件(21%)、デザイン22件(12%)の順で、内容別では、知財権出願手続き136件(74%)、明細書・図面作成方法31件(17%)、先行技術調査方法12件(6%)、その他審判手続き方法5件(3%)等があった。

特に、近年国際化時代を迎え、外国における知的財産権の取得や保護に関心が高まり、PCT特許・マドリッド商標・ハーグデザイン等、国際出願に関する相談が増えている。

機能性歯ブラシに関連してアイデアは持っているものの、特許権により保護される方法が分からず、去年下半期「無料相談サービス」を利用したパク氏は、特許請求範囲の重要性や明細書の作成方法、先行技術の検索、早期権利取得のための優先審査申請等に関して相談を受け、無事に出願することができた。

特許庁は1年間「無料相談サービス」を運営した結果、高齢の相談者が相談後に書面出願をする場合が多いことを踏まえ、出願時の申請及び証明書類の記載を誤った事例を集めた誤答事例集をまとめ、中小企業に対する各種手数料減免案内ハンドブックを発行することで、申請書類の誤謬率を減少させるとともに、顧客満足度を向上させていく計画だ。

特許庁のイ・ジェウ情報顧客支援局長は「知的財産権無料相談サービスは、経済的に困窮している人にとって大きく役立つものと期待しており、今後も引き続き知的財産権サービス向上に取り組む方針だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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