知的財産ニュース 2015年度の洗濯機分野における米国の特許は、LG電子・サムスン電子がそれぞれ1,2位

2016年6月28日
出所: 韓国特許庁

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最近、韓国家電メーカーの洗濯機が米国家庭用洗濯機市場において2,3位のシェアを占めるほど選好商品となり、特にドラム洗濯機部門においては市場シェアが1,2位を占めるほど人気が高い。このような中で韓国家電メーカーは米国の洗濯機市場における競合優位を保つために特許権の確保にも努力をしている。

特許庁によると、最近、米国特許庁に登録された洗濯機分野の特許を調べてみると、LG電子が過去3年間で230件以上の特許権を確保し、毎年洗濯機分野の特許登録件数において1位を維持しており、また、サムスン電子も2015年の特許登録件数が3年前に比べ2倍以上増加した40件(2015年2位)に上るほどであり、最近米国での特許権獲得に力を注いでいる (添付Ⅰ参照)。

LG電子は、過去3年間、米国ドラム洗濯機市場において25%超えるシェアを占め1位を維持しており、サムスン電子もシェア率を20%以上に引き上げ2位の位置を堅固にしているため、市場競争力の維持や高いレベルでの特許権確保がますます重要となっている(添付2参照)。

また、米国の衣類乾燥機分野におけるLG電子の2015年市場シェアは16.4%であり、19.3%であるワールプールを3%の差で追撃している。LG電子は、過去3年間ワールプールに比べ2倍を超える90件以上の特許権を獲得する等、衣類乾燥機市場においても競争優位を高めるための努力を強化している (添付1、2参照)。

洗濯機は、洗濯物に投入される労働力を画期的に減らし、それにより女性の社会活動を増大させることによって世界に大きな変化をもたらせた発明品であり、時代的な要求により持続的な技術開発により進化している。過去の洗濯機分野の特許出願は、主に節電・節水、振動現象等の環境に優しい高効率の技術関連出願が主流であった。しかし、最近は高性能だけでなく使用者の不便を解決するプレミアム機能を採用した製品が市販されており、これに関する特許出願が順調になされている。

例と挙げると、下洗いと本格洗いが一回ででき、便利性が高い洗濯機、左利きの使用者のためにドアの開閉方向が変えられる洗濯機、家族の洗い物を分離選択して家族個人の感性を考慮した洗濯機、市販されている洗剤箱に連結して洗剤を自動に供給する洗濯機、洗濯の途中に選択物を投入し再度洗濯機を回転させなければならなかった面倒な不便を解消した洗濯機等の韓国家電メーカーの技術がアメリカで特許登録されたか又は出願されている(添付3、4参照)。

今年の中国家電メーカーであるハイアール、ミデアは、各々GEと東芝の白物家電分野を買い入れた。特にハイアールは、2015年の米国における家庭用洗濯機市場シェア6位、特許登録5位のメーカーであるGEを買い入れることによって、米国市場における韓国メーカーの追撃のための活動を強化するものと予想される。

特許庁関係者は、「世界における洗濯機使用について競争メーカーの追撃を振り切るために、変化する消費者の要求に合わせて革新的な技術を絶え間なく開発すると共に、特許で保護して競争優位を確保し、これを基盤に消費者にブランドの価値が高いメーカーとして位置づけるべきであると述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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