知的財産ニュース 韓国、国際知的財産指数の商標分野で2年連続1位

2016年3月16日
出所: 韓国特許庁

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韓国が国際知的財産指数の商標分野で2年連続世界1位となった。

特許庁は3月16日、米国商工会議所傘下のグローバル知識財産センター(GIPC : Global IP Center)が発表した「2016年国際知的財産指数」商標分野の評価において、米国と共同で1位に登ったと発表した。

※国際知的財産指数:国の知的財産の保護及び執行に関する能力を測定・評価する指標。

韓国は、商標分野の5つの評価項目(項目別満点は1点)5点満点で計4.75点を獲得し、世界1位の座を守り続けた。

商標分野の評価基準及び韓国評価の結果

1. 商標権保護期間

1点

2. 商品の包装にブランドを表記できる権利者の権限を不当に制限しているかどうか

1点

3. 登録有無とは関係なく、商標を使用した場合、商標権の保護の可否:保護要件

1点

4. 無断使用の防止に向けた法的手続き及び手段の存在の有無

0.75点

5. 模倣品のオンライン販売を禁止するための制度の存在の有無

1点

今回の報告書は、評価対象国38ヵ国に対する知的財産権の保護水準及び環境の評価、改善事項等の情報を提供しており、2015年評価対象国の法令、報告書、指針及び政策、研究報告書、法曹界の判例と学術資料等を基に評価が行われた。

特許庁はこのように商標分野が世界1位を2年連続維持できる要因として、知的財産の創出・保護・活用システムの先進化の一環として、昨年1年間特許庁が実施した諸施策のうち、使用していない商標に対する商標登録の取消審判を誰でも請求できるように請求人の範囲を拡大し、先出願登録商標の類似の可否の判断時点を登録の決定時点に変更する等、出願人の利便性の向上と商標法の国際的調和に焦点を合わせた商標法全部改正を主な理由に挙げている。

また、商標ブローカーに対する常時モニタリング・被害通報サイトの運営や悪意のある模倣商標の出願に対する厳格な審査、商標関連手続きの簡素化及び出願人の利便性向上に向けた「シンガポール条約」の加盟等を積極的に推進したことが、高い点数の獲得に寄与したと分析している。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は「韓国は、商標出願世界4位で先進5カ国協議体を主導しており、今回のGIPCの発表を通じて韓国が商標出願量だけでなく、商標関連法・制度及び保護においても世界最高水準であることが立証された。これは特許庁が創造経済の土台となる知的財産制度の持続的な改善に取り組んできた結果であり、これからもより公正で合理的な商標制度の構築及び先進化を主導していきたい」との意気込みを示した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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