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知的財産ニュース 地方警察庁産業技術流出捜査チームの捜査対象を拡大

2016年6月7日
出所: 韓国警察庁

5382

韓国警察庁は、
2016年6月7日からソウル・釜山・大邱等8の地方警察庁[1]管轄警察庁に受け付けられる産業技術流出告訴・告発事件について、地方庁専門捜査チームで直接捜査する計画を明らかにした。
※残りの9の地方警察庁については、2017年上半期に産業技術流出捜査チームを設置した後に施行

今回の計画は、去年4月から政府レべルで進めている「中小企業技術保護総合対策[2]」の一環であり、最近国を挙げて新成長エンジン産業の育成に取り組んでいる中、企業の産業技術保護を一層強化することを目的とするものである。

今回の産業技術流出捜査体制の改善により、
警察署に技術流出に関する告訴・告発事件が受け付けられると、捜査チーム長が直接警察署に訪問又は電話で相談を進めた後、
地方警察庁の産業技術流出捜査チームで直接事件を受け付け、被害供述調書を作成やデジタルフォレンシック(電子法医学)を通じた証拠の確保等、事件の捜査に取り掛かることになる。

産業技術流出捜査チームの捜査対象

  • 国家核心技術及び産業技術流出・侵害行為
  • 営業秘密侵害行為
  • 技術の不当利用及び人材の不当誘因・採用行為
  • 下請関係における不当な技術資料提供要求行為

また、産業技術流出捜査チームは、中小企業庁・特許庁等技術保護支援機関との緊密な協力により、被害企業の保安診断及び産業保安教育等、多様な支援活動も行う予定である。

産業技術流出捜査チームの概要

2010年からソウル・京畿道等、全国8の地方警察庁に10のチーム(38名)が運営されており、韓国企業の核心技術や営業秘密を海外に流出させる「産業スパイ」を始め、大企業による中小企業の技術脱水行為等、2015年まで570件(1,807人)の産業技術流出事件を捜査してきた技術流出事件専門捜査チームである。

特に、多様かつ複雑な技術流出事件の捜査経験を基に、先端技術に対する理解が高く、デジタルフォレンシック(電子法医学)の捜査能力が優れており、対内外的に専門性を認められている。

最近の捜査事例

  • 海洋プラントメーカー(株)000の常務を務めていた被疑者は、退職時に海洋プラントに関する溶接手続書単価情報等、重要営業秘密資料を流出させた後、ライバル社に転職し、これを利用して有利な価格で入札を試みる等、不正に使用した疑いで検挙(拘束)された。(2016年5月、慶南庁)
  • 半導体装備専門会社(株)00の研究院として働いていた被疑者ら3人は、退職時に1台当たり2,500万ウォンの「半導体電気式チラー(Chiller)装備」の核心技術資料を持ち出した後、同種会社を設立し、これを不正使用して装備を製作販売した疑いで検挙された。(2016年3月、京畿南部庁)
  • 2007年2月~2015年9月の約8年間(株)00造船海洋00重工業の設計研究院として働き、「石油試錐船」特殊船泊設計図面等、国家核心技術資料を流出取得したインド被疑者1人を検挙(拘束)した。(2015年10月、慶南庁)
  • 「未発売自動車設計図面」 等、営業秘密を海外の競合会社に流出させ、自動車設計プロジェクトに使用した被疑者19人を検挙(2人拘束)(2015年7月、ソウル庁)
  • 国内シェア1位「ガスシリンダー」の設計図面を流出させ、国内中国に競合会社を設立し、同種製品を製作販売した被疑者15人を検挙(2015年5月、京畿南部庁)

期待効果

専門捜査官と最近デジタルフォレンシック(電子法医学)装備を備えた産業技術流出捜査チームで全国警察署へと受け付けられる事件(年間約100件)を捜査するようになり、被害企業の救済が一層迅速かつ実質的にできるものと期待される。

※過去3年間警察署に受け付けられた技術流出関連告訴・告発事件の現況
2015年 89件、2014年 117件、2013年 125件

技術流出被害は、主に規模の小さい中小企業で発生する場合が多いが、莫大な時間と費用を投じて開発した技術を盗み取られても、助けを求められるところがなかった中小企業にとっては、心強い便りとなる見通しだ。

警察庁の関係者は、
「韓国企業の優秀な技術をしっかり保護することは、新技術を開発すること以上に重要だ」と強調し、
中小企業の技術保護及び技術流出捜査の専門性強化に向け、2017年には産業技術流出捜査チームを全国に拡大する計画を明らかにした。


注記

[1] 産業技術流出捜査チームが設置されている8の地方警察庁:ソウル、釜山、大邱、仁川、蔚山、京畿南部、忠清北道、慶尚南道の地方警察庁

[2] 中小企業技術保護総合対策:中小企業の技術保護に向け、「中小企業技術保護に係る全部処TF」(2016年1~4月、国務調整室主管警察庁等8部処参加)

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:浜岸、曺(チョウ)、柳(ユ)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195

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