知的財産ニュース 2016国家知識財産ネットワークコンファレンスを開催

2016年11月30日
出所: 電子新聞

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第4次産業革命時代における知的財産(IP)について議論する国家知識財産ネットワーク(KIPnet)コンファレンスが開かれた。

国家知識財産委員会は11月30日、シェラトン・ソウルパレス江南ホテルにて「2016国家知識財産ネットワークコンファレンス」を開催した。コンファレンスのテーマは「第4次産業革命、知的財産の役割と方向」だった。

基調講演を行った日本知的財産戦略本部の井内摂男事務局長は「日本知的財産政策の現状と方向性」について発表した。井内局長は「2016知的財産推進計画は、モノのインターネットやビッグデータ、人工知能等、第4次産業革命の進展と大量の情報収集・処理等を反映して新たなイノベーションを創出し、環太平洋経済パートナシップ協定(TPP)等に備えるという目的から今年5月に策定した」と話した。2016推進計画には、第4次産業革命時代におけるIP革新の推進、IP意識・取組の普及・拡大、コンテンツの新規展開、IPシステムの基盤整備等から構成される。


11月30日、シェラトン・ソウルパレス江南ホテルにて開かれた「2016国家知識財産ネットワーク(KIPnet)コンファレンス」で井内摂男日本内閣府知的財産戦略推進事務局長が基調講演をしている。/資料:国家知識財産ネットワーク事務局

また、摂男局長は「現在、『知的財産推進計画2017』の検証・評価・企画委員会に『新しい情報財検討委員会』を設置した。著作権と産業財産権、その他知的財産を対象に人工知能やデータ等、新情報財の保護・活用制度を検討中である」と述べた。今後のデータと人工知能の活用がコンテンツ産業に限定されず、その他産業へと波及するという予想からだ。その以外に映画振興施策に関する検討会議を発足させ、映画制作の支援と海外支援、ロケーション撮影の誘致等も検討する。

二番目の基調講演を行ったユン・ジョンロク情報通信産業振興院長は「第4次産業革命の原動力、ソフトパワーが強い大韓民国」というテーマで発表した。ユン院長は「韓国は、世界で最も肥沃なデジタル土壌を確保した。第4次産業革命に対応できるように革新を生み出す想像の種をまかなければならない」と話した。

午後のセッションでは、イ・サンジKAIST教授が「第4次産業革命時代、未来に向けた知的財産戦略」について、ミンフ法律事務所のキム・ギョンファン弁護士が「第4次産業革命と知能情報社会に備えた立法課題」について、韓国知識財産戦略院のベ・ジンウグループ長が「第4次産業革命の中核技術の特許トレンド及び韓国の競争力」についてそれぞれ発表を行った。パネルディスカッション後、最後のセッションでは、国家知識財産ネットワーク5分科(IP研究開発、保護、金融、人材・教育、著作権)が運営成果を紹介した。

国家知識財産委員会のク・ジャヨル委員長は演説で「年初のダボスフォーラムで、第4次産業革命時代は勝者独占になるものと予想した。企業と国家競争力の向上を目的に、強力で柔軟な知的財産制度を確立し、第4次産業革命に備えなければならない」と強調した。


11月30日、シェラトン・ソウルパレス江南ホテルにて開かれた「2016国家知識財産ネットワーク(KIPnet)コンファレンス」でク・ジャヨル国家知識財産委員会委員長が、歓迎の挨拶をしている/資料:国家知識財産ネットワーク事務局

国家知識財産委員会の主催、分科別幹事機関の主管で開かれた同コンファレンスには、ク・ジャヨル委員長とイ・ヨンデ特許庁次長等300人余りが出席した。

イ・ギジョン記者 gjgj@etnews.com

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