知的財産ニュース 韓米薬品、ファイザーとの商標登録取消訴訟で敗訴

2016年1月26日
出所: 電子新聞

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韓米(ハンミ)薬品がファイザー社を相手取って提起した商標登録取消訴訟で敗訴し、ファイザー社の勃起不全治療薬バイアグラの「青色の菱形」形状はそれ自体で商標であることが証明された。


ファイザー社の「青色の菱形」のバイアグラ

特許法院第4部(イ・ジョンソク部長判事)は1月25日、韓米薬品がグローバル製薬会社、ファイザーを相手取って提起したバイアグラの「青色の菱形」商標の独占使用権取消訴訟においてファイザーの勝訴判決を下したことを明らかにした。

韓米薬品は「ファイザーは菱形の形状に関してのみ商標を登録したが、バイアグラには常にファイザーやバイアグラの文字が刻まれている。これは登録された商標権をそのまま使用せず、変更を加えた事例だ」という理由で商標登録取消を主張した。

特許審判院は去年7月、韓米薬品の勝訴を言い渡したが、2審特許法院は特許審判院の判決を覆した。

特許法院は「薬に文字を刻んだということだけで菱形の商標を使わなかったとみなすことは行き過ぎだ」と判示した。登録商標に若干変更を加えて用いても商標登録の取消事由にはならないという話だ。

法曹界の関係者は「今回の判決により、登録商標に一部変更を加えても商標登録が取り消されないことが明らかになった。同判決は今後、類似の訴訟にも影響を及ぼすと思われる」と述べた。

ヤン・ソヨン記者 syyang@etnews.com

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