知的財産ニュース LG・忠北創造経済革新センター、特許の事業化を支援

2015年8月4日
出所: 電子新聞

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LGと忠北創造経済革新センターが、特許段階にあるアイデア10件を選定し、事業化の支援を始める。この10件の特許は、コンテストで募集された計234件の特許アイデアを対象に事業支援分野の専門家審査を経て選別された。LGと政府出捐研究機関が開放した特許、事業化申請企業や個人が保有している特許等がある。

忠北創造経済革新センターは、事業化の可能性が高い技術に対し、試作品製作やマーケティンングの支援、保有技術の特許権利化の資金支援などを行う方針だ。

8月4日、忠北創造経済革新センターでは、選定されたアイデアの授賞式とともに、事業化への意志を確認する場である「特許事業化コンテスト授賞式」が開かれた。この場にはイ・ジョンファンLG特許協議会議長を始め、ユン・ジュンウォン忠北創造経済革新センター長、パク・ジョンチャン忠北テクノパーク院長等が受賞のお祝いのため出席した。

電気電子・情報通信技術(ICT)融合分野に選定されたソンチャン通信は、突然の電源供給中断時、一定時間正常に電源を供給する装置である「無停電電源供給装置(UPS)」を中央処理装置(CPU)のない直流用に開発した。多額の費用と大きなスペースを要するCPUをなくし、大きくて重かった従来のUPSを防犯カメラ及び各種通信装備のような小規模装置に簡単につなげて使えるようにした。今回の選定をきっかけに、本格的な事業化に挑む。

忠北大学の起業保育センターに入居しているサムソン(Samson)は、産業全体において広く使われているボルトとナットのメーカーであり、今回、化学・エネルギー分野に選定された。これまで、持続的な外部振動や衝撃によりボルトとナットが緩み、安全が脅かされる問題があったが、同会社は、磁石の性質を利用し緩まないようにする方法を世界初で考案しこの問題を解決した。試作品製作やマーケティンングの支援を受け、約2兆ウォン(自動車60%、建設25%、その他15%)規模の国内市場への進出を本格化する計画だ。

一方、忠北創造経済革新センターに設けられている「特許サポートゾーン」を通じて、中小・ベンチャー企業7社が142件の特許の提供を受け、新製品の販路開拓等、事業化に拍車をかけている。現在、企業10社に新たに60件の特許を提供するための協議が行われている。

キム・スンギュ記者  seung@etnews.com

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