知的財産ニュース 電気自動車充電技術に関する特許出願現況

2015年7月14日
出所: 電子新聞

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電気自動車において「電力充電技術」は最も重要なコア技術となる。特許庁と韓国知識財産戦略院が7月14日に発行した「2014国家特許戦略青写真報告書」では、最も有望な技術として電気自動車充電技術を挙げている。

電気自動車における電力充電技術の主な出願人

順位

企業名

国籍

細部技術

ワイヤレス

充電装置

バッテリー

交換装置

一体型

充電装置

車用

PLC通信

1

TOYOTA MOTOR

JP

160

19

31

44

254

2

韓国科学技術院

KR

102

-

-

-

102

3

WiTricity

US

60

-

-

-

60

4

YAZAKI

JP

43

-

-

14

57

5

TDK

JP

50

-

-

-

50

6

パナソニック

JP

-

-

-

47

47

7

Renault

FR

-

33

-

-

33

8

DENSO

JP

-

-

15

12

27

9

現代自動車

KR

-

-

25

-

25

10

韓国航空大学

産学協力団

KR

-

19

-

-

19

11

国民大学

産学協力団

KR

-

16

-

-

16

12

Better Place

CH

-

15

-

-

15

13

LS産電

KR

-

-

13

-

13

14

SUMITOMO ELECTRIC

JP

-

-

-

12

12

14

HONDA MOTOR

JP

-

-

12

-

12

ワイヤレス充電装置を始め、バッテリー交換装置、一体型充電装置、車用PLC通信等が関連細部技術として分類される。

電気自動車における電力充電技術の年度別・国家別の出願動向を見ると、1993年以降、着実に増加していることが分かる。

全体の出願件数は、2007年から増加し続けたが、2012年に小幅に減少した。

欧州(EP)、日本(JP)、韓国(KR)、米国(US)、特許協力条約(PCT)の出願を比べたところ、米国での出願が最も多かった。

韓国と日本での出願及びPCT出願は、2007年以降の増加率で大きな差はなかったが、欧州では相対的に小幅な増加がみられた。

電気自動車の充電技術を構成する細部技術に関する特許ファミリー指数(PFS)をみると、ワイヤレス充電装置(PFS:25.2)と一体型充電装置(9.3)の場合、中分類(電力基盤グリーンカー)の平均(8.61)よりPFSが高かった。

バッテリー交換装置(7.05)と車用PLC通信(3.3)は中分類平均を下回った。

一方、外国人による出願件数をみると、米国の場合、2005~2008年と2009~2012年のいずれも増加した。これは市場への参入障壁が高まっていることを意味する。

細部技術トップ5の主な出願人を分析したところ、日本のトヨタ自動車がワイヤレス充電装置技術で160件、バッテリー交換装置技術で19件、一体型充電装置技術で31件、車用PLC通信技術で44件等、合わせて254件の特許を保有しており、すべての細部技術で最多の特許を確保していることが分かった。

次いで、韓国科学技術院が102件、米国のWiTricityが60件、日本の矢崎が43件と並んだ。

トップ5技術の出願人の国籍を見ると、日本国籍の出願人が7社と、最多だった。

韓国は、韓国科学技術院を始め、現代自動車、韓国航空大学、産学協力団等が多数の特許を確保していることが分かった。

リュ・キョンドン記者 ninano@etnews.com

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