知的財産ニュース 韓国‐中国の技術格差が縮まる

2015年1月11日
出所: デジタルタイムズ

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中国が韓国を追い越す中核技術分野が増えるなど、両国の技術格差が速いスピードで縮まっていることが分かった。

現代経済研究院のチョン・ミン選任研究員などは、11日、「韓・中・日・独の科学技術競争力の比較と示唆点」という報告書の中で、「85件の中核技術分野のうち、韓国が中国に水をあけられた技術分野が全体の15.3%(13分野)に上っている」と言及した。

同報告書は、韓国を含めた4カ国の科学技術競争力を相対的指標と絶対的指標に分けて分析している。相対的指標は、国間の経済規模の差を反映して比較したものだ。相対的指標では、韓国が比較的優越な競争力を備えていた。

国内総生産(GDP)比研究開発(R&D)投資の割合は、2012年ベースで4.36%と、日本(3.35%)、ドイツ(2.98%)、中国(1.98%)をいずれも上回っていた。

経済活動人口1,000人当たり研究員数も12.4人で最多だった。日本は9.9人、ドイツは8.2人で、中国は韓国の15%水準である1.8人に止まった。

研究員1人当たりPCT国際特許出願件数および研究員1人当たり科学論文数は、韓国がそれぞれ0.038件、0.089件で日本とドイツには及ばなかったが、中国は上回っていた。

一方、絶対的指標では韓国がすべての側面で一番立ち遅れていた。

韓国のR&D投資規模は654億ドル、研究員数31万6,000人でそれぞれ2,935億ドル、140万4,000人とトップだった中国に比べると、4分の1にも及ばない水準だった。特許出願件数は、1万2,000件で日本の25%、中国・ドイツの60%水準に止まった。

特に電子情報通信、医療、バイオなど、7大中核科学技術の85件の技術分野のうち、15.3%に該当する13件については、すでに中国が韓国を追い越していた。

チョン研究員は「絶対的な科学技術競争力を総合して評価した指数を見ると、韓国は185.4で中国(565.0)、日本(645.7)、ドイツ(362.5)より低く、その格差も徐々に広がっている。科学技術分野の質的成長によって中国に対する量的劣勢を克服し、科学技術人材の育成を支援するために基礎研究に対する予算を拡大しなければならない」とコメントした。

ソ・ヨンジン記者

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