知的財産ニュース 特許庁、化粧品の偽物を国内に流通させた業者を検挙

2015年9月23日
出所: 韓国特許庁

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韓流ブームの影響で最近大人気を集めている国内最大手化粧品メーカーのクッションファンデーション製品をコピーし、国内に流通・販売した業者が特許庁商標権特別司法警察(以下特許庁特司警)に掴まれた。

※従来の基礎化粧品とは違って、日焼け止め、ファンデーション等を一つの特殊スポンジーに吸収させた製品で、国内外の業界に大きな反響を呼んだ。

特許庁特司警は、偽のアモーレ化粧品を違法に製造し流通させた疑い(商標法違反)で製造総責任者チェ氏(36歳)、流通総責任者イ氏(45歳)等2人を拘束し、オム氏(35歳)等、販売業者4人を在宅起訴したと、22日明らかにした。

チェ氏等は、京畿道高陽市等で化粧品流通業を運営しており、今年1月から最近まで、国内外で大きな人気を集めている国産化粧品Hera(ヘラ)ミストクッション(商標登録第0964355号)の模倣品約8万点(正規品時価36億ウォンに相当)を違法に製造し、国内に大量に流通させた疑いがかけられている。

今年4月、(株)アモーレパシフィック化粧品の偽物が流通されているという情報を入手した特許庁特司警は、アモーレパシフィックとの協力で捜査に着手した。その後、容疑者の所在を把握した特司警は、6月に流通総責任者イ氏を逮捕し、偽造した化粧品及びパッケージ等2,600点を押収した。7月には製造総責任者チェ氏を仁川国際空港との連携で出国直前に逮捕した。

捜査結果、容疑者らはアモーレの製品が国内外で高い人気を集めていることを悪用し、去年から犯行を計画していた。中国の卸売屋に製造を依頼し、国内で8万点(本物時価36億ウォンに相当)を流通・販売した。中国でも偽化粧品を販売する計画であったことが分かった。

(株)アモーレパシフィックの関係者によると、押収された偽物を分析した結果、正規品に含まれている美白効果を出す成分はまったく検出されておらず、紫外線遮断効果を出す成分の一部は不検出、又は基準値を下回ったという。

特許庁は容疑者らが中国でも偽化粧品を流通・販売したと見て余罪を調査しており、現地に設置された海外知識財産センター(IP-DESK)を通じて中国司法当局と協力し、新たな被害の防止に向けた措置を取る予定だ。

ソン・チャンホ産業財産調査課長は「国民の安全と健康を脅かす模倣品に対しては、企画取締りをより強化する等、国民生活に密着した形で知的財産権の保護に一層力を入れる計画だ」と述べた。

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