知的財産ニュース 特許庁、伝統産業知的財産フォーラムを開催

2015年11月11日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、全羅南道、全南知識財産センター、全南創造経済革新センター、全南テクノパーク、全南生物産業振興院と共同で11月12日、全南中小企業総合支援センターにて、伝統産業知的財産フォーラムを開催する。

全国の17広域自治体の中で代表的な農業地域とされる全羅南道で開催される今回の知財フォーラムは南道国楽院の公演から始まり、知的財産博覧会、伝統産業知的財産フォーラム、知的財産講演会の順で行われる。

知的財産博覧会では、全南知識財産センターが支援した伝統産業知的財産競争力向上事業の成果物である農水産分野の優秀特産品を展示し、付帯イベントとして優秀特許技術製品展示会や知財権相談会も開かれる。

続いて伝統産業知的財産フォーラムでは、「伝統産業の発展は、知的財産が担う」というテーマで全南大学の知的財産先道事業団長であるソン・ヨスン教授が発表を行う。また、主体別役割と協力策について、関連専門家・地域の伝統産業従事者による討論が行われる予定だ。

最後に、知的財産講演会では「知的財産伝統産業の事業化成功事例」というテーマの下、伝統資源の紹介や知的財産化背景の説明、特許・商標・デザイン分野別診断、今後のIP関連事業方向の設定等についての討論が予定されている。

チェ・ドンギュ特許庁長は、「全羅南道地域は、昔から農・水産・食品分野等、伝統産業が発達している地域であり、産業の特性上、知的財産登録件数は他地域に比べ少ない(2014年知財登録件数:3,163件、全国の3.3%、17市・道のうち14位、ソウル89.0%、京畿道65.7%、大田10.8%、仁川10.5%、慶尚北道8.6%)」1)が、近年健康意識の向上に伴い、高品質食品へのニーズが拡大していることを踏まえると、伝統産業と知的財産を連携させ、地元企業等に知的財産経営を活性化させることで伝統産業を高付加価値産業として育成できる、潜在力の大きい地域」と評価した。また、「特許庁は、全羅南道地域のように、地域の特性に合わせた伝統産業優秀事例の発掘に一層取り組むつもりだ」と述べた。

特許庁は今後も引き続き、各地域の特性に合う知的財産フォーラムを定例的に開催し、知財認識の拡大及び地域経済の活性化を目指していく計画だ。


注記

1) JETROソウル注:括弧内に記載されたパーセンテージの算出方法については示されていない。参考までに、韓国特許庁ホームページの「知識財産統計」の市道別登録件数(国内権利者のうち、第1権利者の住所地基準)のデータから算出すると、全羅南道に在住する者の特・実・意・商の登録件数は全国の1.4%、同じくソウル37.4%、京畿道27.6%、大田4.5%、仁川4.4%、慶尚北道3.6%となる。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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