知的財産ニュース LG化学、中バッテリー業界のトップ企業にセパレータの特許を輸出

2015年3月8日
出所: 電子新聞

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LG化学が独自開発したバッテリーの安全性強化セパレータ(Safety Reinforced Separator、SRS)に関する特許技術を中国トップのバッテリー素材企業にライセンシング輸出する。

8日、LG化学は、中国のリチウムイオン二次電池セパレータのメーカーであるシニアー社(Shezhen Senior Technology)にSRS特許技術をライセンス契約方式に提供すると発表した。

今回の特許輸出は、昨年日本の宇部マクセルに次いで2番目となる。これで韓国のバッテリ・セパレータ技術が技術先進国の日本に次ぎ、世界最大規模の電気自動車(EV)市場に浮上しつつある中国にも進出する。

シニアー社は、主にEVに使われる乾式セパレータの生産量で中国トップ企業で、昨年、約3億3,000万人民元(約583億ウォン)の売上を出した。同社は、LG化学をはじめ、中国の有力な二次電池メーカーにセパレータを供給している。

SRS技術は、2004年、LG化学が独自開発したバッテリーの安全性を強化する技術で、バッテリーの中核素材であるセパレータ原反にセラミックをコーティングし、熱的・機械的強度を高めることで、内部短絡を防止する機能をする。LG化学は、同技術について、2007年、韓国を皮切りに2010年には米国、2012年には中国、2014年には欧州と日本など世界主要国内で特許登録した。

LG化学の関係者は、「SRSは、これまでGM・ルノー・ボルボ・アウディなどのグローバル完成車メーカーとジーメンス・AES・SCEなどの電力会社に対するバッテリー供給者に選定される決定的な要因となった技術だ。世界有数のセパレータメーカーから関連技術の使用に関する問い合わせが増加しているだけに、今後も有償ライセンス契約が増えると見られる」と述べた。

パク・テジュン記者

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