知的財産ニュース 特許庁、国有・物質特許の検索サービスを提供

2015年10月19日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、農村振興庁、国家技術標準院、国立大学等が保有している国有特許・実用新案・デザイン5,408件と医薬、バイオ等6分野の満了予定の物質特許540件を特許情報ネット、KIPRIS(www.kipris.or.kr)の「TODAY KIPRIS」コーナーから検索サービスを提供すると発表した。

国有特許・実用新案・デザインは、公務員が職務と関連する発明・デザインを大韓民国の名で出願・登録したものであり、特許4,504件、実用新案506件、デザイン398件が提供される予定だ。これにより、誰でも有償・無償実施の可否や名称、登録日、該当機関等の検索項目を簡単に検索できるようになる。

最近、国有特許を活用した企業の売上向上や雇用創出、事業化等、多くの成果が現れているが、今回の検索サービスの提供により、多様な分野で国有特許の活用がさらに活性化するものと期待される。

※キムチソース関連技術の移転により、20億ウォンの売上増加(事例1)と蜂毒関連技術の移転による雇用創出(事例2)

また特許審査部は、6分野(医薬、バイオ、化粧品、食品、科学素材、農薬)における物質特許のうち、2017年までに権利が満了する物質特許の分析結果物を利用し、満了予定日や技術分野、出願・登録番号で検索できるようにする予定だ。

※精密科学(医薬)、高分子、生命工学等の分野で発明された化合物や微生物等、新規物質に付与される特許

これにより、国内の中小製薬会社も海外大手製薬会社の満了予定の物質特許情報を手に入れることが容易になる。ひいては、競合会社より速く医薬品を製造したり、新たな用途の医薬品を開発することで市場を先取りし、企業価値を高めることもできると予想される。

これまで特許情報ネットKIPRISは、膨大な知的財産情報を企業や国民が簡単に検索し活用できるよう文章検索を提供する等、検索の利便性を改善してきた。今後も引き続き、利用者が求める情報を事前に発掘し、提供していく予定だ。

特許庁の関係者は「今回、提供される国有・物質特許は、企業の売上向上や雇用創出の土台となると思う。検索方法だけでなく、広報策もさらに強化してより多くの企業と国民に活用してもらえるようにする方針だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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