知的財産ニュース 特許庁、「知識財産活用戦略の優秀事例セミナー」を開催

2015年5月18日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、5月18日午後2時、韓国知識財産サンターにて「知識財産活用戦略の優秀事例セミナー」を開催し、知識財産革新戦略(IP Value-up)を通じた中小企業の成長モデルを提示するとともに、他分野の特許の原理を活用した製品の高度化及び商用化の事例を共有する。

「第50回発明の日」のサイドイベントとして開かれる同セミナーでは、特許庁の知識財産活用戦略支援事業を通じて開発された革新的なIP基盤製品の成功事例が紹介される予定だ。

同セミナーで紹介される事例は、特許とデザインの融合コンサルティングを受けて開発されたもので、海外投資誘致及びクラウドファンディングに成功した製品である。

特に中小企業の保有していた一般製品が知識財産追加革新戦略(IP Value-up)を通じて高度化した新製品に生まれ変わり、投資誘致に成功するまでの一連の過程を分かりやすく紹介する予定だ。これに加えて、知識財産が積極的に活用され、実際のビジネス現場で新たなビジネスチャンスと市場創出の源になる可能性について意見を交わす。

事例の発表をする(株)ゾウテクは、2009年に設立されたベンチャー企業で、電線用コネクタを製造・販売してきた。知識財産活用戦略支援事業を通じて開発されたIP及び新製品が評価され、資金、海外の投資家から20億ウォンの投資を受けるなど、計35億ウォンの投資の誘致に成功した。

2007年に設立された(株)JnK Scienceも知識財産革新戦略を通じて商用化が可能な製品の開発に成功した代表的な例とされる。同企業は、充電用乾電池、脱臭剤など、「室内環境」と「代替エネルギー」の分野に関連する製品を生産・販売する企業であり、年初、キックスターター(Kick Starter)、インディーゴーゴー(Indiegogo)を通じて11万ドルのクラウドファンディングに成功した。近いうちに脱臭剤(製品名:エコフレッシュ)を中国系クラウドファンディング業者であるギョンドンを通じて発売する計画だ。

同セミナーでは、優秀事例に適用される異種分野の特許検索など、製品革新方法論を紹介される。異種分野の特許検索は、他分野の特許技術情報の分析により出された特許原理を活用することで、中小企業が抱える様々な技術的難題を短期間で解決できる方法論であり、新たな知識財産革新に向けた中核戦略なるものと期待される。

産業財産活用課のキム・ジョンギュヌ課長は、「現在の知識基盤社会経済では、知識財産を過去のように単に保有するだけでなく、積極的な価値創出の道具として活用することが重要だ。知識財産革新戦略を通じて製品の高度化と投資誘致に成功した中小企業の事例を共有することで国内の中小企業が知識財産の活用により新たなビジネスチャンスを生み出せるきっかけになることを望む」と述べた。

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