知的財産ニュース 韓国裁判所、「ロッテ、日本商品のデザインを模倣」と判決

2015年8月24日
出所: 電子新聞

5100

ロッテ製菓の「ペペロ」限定版のパッケージが日本商品のデザインを模倣したとの判決が出た。ロッテ側は、汎用デザインだと判断したとしており、控訴するかどうかは不明。

ソウル中央地裁民事議意12部は8月21日、日本の江崎グリコ社(グリコ社)が去年11月ロッテ製菓を相手取って提起したデザイン権(意匠権)侵害禁止請求訴訟で「原告勝訴」判決を言い渡した。


ロッテ製菓「ペペロ」とグリコの「バトンドール」

グリコ社が、ロッテ製菓の「ペペロプレミア」の箱のデザインが自社商品「バトンドール」(2012年発売)を模倣したとしてペペロプレミアの全量廃棄を求めた訴訟で、韓国裁判所はグリコ社の主張を認めた。

地裁は判決文で「ロッテ製菓の商品とグリコ社の商品の全体的な審美感が非常に類似しており、箱の配色等(デザインの)構成が酷似している。両商品は、同じ形状の菓子として競争関係にあるだけに、ロッテ製菓がペペロプレミアを製造・販売することでグリコ側の営業上の利益を侵害する恐れがある」と指摘した。

今後判決が確定すれば、ロッテ製菓はペペロプレミアの販売と輸出を中止し、保管中の商品も廃棄しなければならない。

ロッテ側は「ギリアン等、他の海外メーカーも類似した曲線形状の箱を採用しており、汎用デザインだと判断して使用したのである」と反論した。

問題となった商品、ペペロプレミアは限定版として少量製造されたため、販売差し止めによる被害は少ないものとされている。

ロッテは今回の判決に控訴するかどうかについて検討中という。

イ・カンウク記者 wook@etnews.com

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195