知的財産ニュース 特許庁、アイデア盗用・剽窃の撲滅に向けたデータベースを構築

2015年7月10日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、未来創造科学部(以下未来部)が支援する国家データベース(DB)構築事業を通じて「起業活性化の促進に向けたアイデアDB構築」課題について、今年下半期には13省庁及び自治体にまで拡大して行うと発表した。

国家DB構築事業は、政府3.0と創造経済の実現に向け、活用価値の高いデジタル知識資源を構築する事業であり、特許庁は、今年3月から、産業部、環境部等4中央省庁のコンテスト授賞作・公開作18706件をデータベース化し、創造経済タウン(www.creativekorea.or.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)と特許情報ネット、キプリス(www.kipris.or.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を通じて検索サービスを提供している。

3カ月という短い期間、アイデア情報に関する検索件数は25,061件で、交通費や検索時間等を考慮すると、1,126百万ウォンに達するアイデア情報検索の機会費用を削減したと分析されている。アイデアコンテスト出品作の盗用・剽窃を予防する量的・質的成果を上げていることが分かった。

※アイデア情報検索の機会費用の削減額は「3カ月の検索件数(25,061)」X「1件の検索にかかる機会費用(44,938ウォン)」の算式を通じて計算(2013年度韓国生産性本部の情報検索の機会費用削減の算式)

しかし、アイデア情報検索に提供されるデータの範囲が限られているという指摘もあった。特許庁は今回の事業を通じて、13省庁と自治体のコンテスト授賞作・公開作にまで拡大して提供することで、次第にユーザーのニーズに応えていく予定だ。

また、未来部との協力を通じて、創造経済タウンのアイデア提案者及びコンテスト出品者を対象に、データの入手や検索提供に対する事前同意項目を新設することでデータを確保していく方針だ。事前同意項目には、提案日・公開日の公知効果及び1年以内に優先日の遡及を通じて特許出願ができることを知らせる文句を明記すると予定だ。

アイデアDB17,750件の構築を目指す「起業活性化を促進するアイデアDB構築」課題は、現在入札公告中である。

特許庁及び未来部の関係者は「今回構築されるアイデアDBの利用を活性化させることで、アイデアの盗用・剽窃を撲滅すると同時に、クリエーティブなアイデアの発掘機会が広がるものと期待している」と述べた。

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