知的財産ニュース POSCO、新日鉄住金と国内特許紛争で勝訴
2015年1月30日
出所: デジタルタイムズ
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新日鉄住金がPOSCOを相手取って特許侵害を主張した方向性電磁鋼板の関連特許が無効だという特許法院の判決が言い渡された。
30日、POSCOによると、特許法院は、新日鉄住金が自社の方向性電磁鋼板に関する韓国特許4件を無効だと判断した特許審判院の審決に対して提起した特許無効取消訴訟において、「3件はすでに知られている技術と同様または類似であるため、認められない」と原告の請求を棄却した。残りの1件は有効だと判決したが、2012年10月に権利が消滅された。
当該特許は、鋼板を加熱する速度、鋼板の熱処理温度、鋼板内の酸素量、レジャー出力に関するものだ。方向性電磁鋼板は、電気自動車、ハイブリッドカー、新再生可能エネルギー素材などに幅広く使われ、未来の高付加価値鉄鋼素材とされている。
新日鉄住金は、2012年4月、POSCOが自社の退職社員を通じて方向性電磁鋼板の製造技術を手に入れたとして、東京地方裁判所に営業秘密・特許侵害の訴訟と同時に986億円の損害賠償請求の訴訟を提起した。米ニュージャージー州連邦裁判所においても類似した訴訟を起こした。これに対してPOSCOは、2012年7月大邱地方法院に債務不存在確認訴訟を提起した後、同年9月に米特許庁、2013年4月に韓国特許庁特許審判院に特許無効審判を請求した。米特許庁も2013年10月、似た趣旨の中間決定を出している。
パク・ジソン記者
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