知的財産ニュース 韓国型適正技術で開発した抽出機をフィリピンに輸出

2014年1月13日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁とフィリピン地方政府は、適正技術を利用し共同で開発した「イランイランオイル」の抽出機を普及することを決めた。フィリピン地域経済への貢献が期待されている。

同庁は、韓国のオイル抽出機専門メーカー「シンクトップR&D」と韓国発明振興会とがともに、小型で品質の高いオイルが抽出できる抽出機の試作品を開発したと12日に発表した。ピリフィンのタルラック(Tarlac)州アナオ(Anao)市は、この抽出機を18の村に段階的に普及するという。

今回に適正技術で開発したオイル抽出機は、アロマテラピーによく用いられるアナオ地方自生のイランイラン木の花から高効率でオイルを抽出するもので、従来の抽出機より明るい色のオイルが抽出できる。

これまで、アナオ地方で使用していたオイル抽出機は、温度維持が難しく、熱効率が低いため生産量が少なかった。

韓国特許庁は、フィリピンで最近実施した現場テストを通じて機能が改善されたオイル抽出機の性能を検証した後、試作モデル1台をアナオ地方政府に渡し、今年上半期に3台を追加提供する予定だ。

それに合わせてアナオ地方政府も予算を確保して18の村にオイル抽出機を普及して農家所得の拡大を図る。

多者機構課のオム・テミン課長は、「適正技術で開発したオイル抽出機が現地化できるよう、フィリピン地方政府の地域事業と連携推進することに意味がある」と述べた。

アナオ市のフェリペ市長は、「農家に必要な技術を開発し、抽出機まで提供してくれた韓国特許庁に感謝する。高品質のオイル抽出が可能となって地域の所得増大につながることを願っている」と述べた。

フィリピン農業研究所のカパリノ責任者は、「今回の老いる抽出機の技術を発展させ、ほかのハブからもオイルが抽出できるように改良し、普及も推進する計画」だと述べた。

韓国特許庁は、特許情報を活用した適正技術の開発事業を通じて、昨年の5月にはネパールに断熱性の優れた竹住宅の建築技術を開発し支援した。

一方、韓国特許庁は、APECから誘致した9万ドルの支援金で、今年7月にソウルに韓国型適正技術普及事業の現状とあり方を主な内容とするワークショップを開催する予定だ。

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