知的財産ニュース 標準特許専門誌「SEP Inside」が創刊

2014年5月2日
出所: 韓国特許庁

4593

韓国特許庁は、標準特許認識の醸成を図り、産学研の標準特許を後押しする目的で標準特許オンライン専門雑誌「SEP Inside」を創刊し、その創刊号を5月1日に発刊したと発表した。

※SEP(Standard Essential Patent) :標準特許を意味する英語の頭文字をとってつくった略語

最近のサムスン電子とアップルの特許訴訟からもみられるように、標準特許が企業間の利益紛争の中心として位置づけられるなど、その重要性がた増大し、標準特許の適切な活用や標準特許への効果的な対応が企業の特許経営において重要な問題として浮上している。これは、企業に限らず、大学や研究所など、全ての研究主体の共通問題とされている。

しかし、大半の企業や機関は、標準特許の創出・活用による係争への対応能力が非常に乏しい。韓国の標準特許の95%を占めるサムスン電子、LG電子、韓国電子通信研究院(ETRI)を除けば、標準特許の能力を備えている企業や機関はほぼ見当たらない。

激化しつつある標準特の国際環境に対応し韓国の産学研が標準特許の能力を高めていくためには、何よりも標準特許の情報に関する総合的、かつ体系的なサービスが重要だと韓国特許庁は判断した。

そのため、韓国特許庁は、標準特許の専門的な情報サービス体制を構築し、標準特許の専門誌の発刊を通じて、「世界の様々な標準特許の情報をきめ細かくて多角的で深層的に分析した高級情報を持続的に提供」する計画だ。専門誌のタイトル「SEP Inside」には、こうした方向性が盛り込まれている。

専門誌は、標準特許の情報を一目瞭然で体系的に提供するため、INSIDEを頭文字とする6の部門に構成した。

各部門は、「Issue Focus)」、「News & Trend」、「Special Column」、「Information Analysis」、「Date with SEP」、「Event」に構成されている。

創刊号では、特集としてサムスン、グーグル、マイクロソフトなどのグローバル企業の標準特許の動きを集中分析し、無線充電技術の特許戦略、標準特許の統計、モトローラの標準特許宣言の動向分析、標準特許のパイオニアなどの内容も載っている。

キム・ヨンミン長官は、創刊の挨拶において、「世界一流国家に飛躍するためには、標準特許のような新付加価値の創出に集中する必要がある。標準特許の専門誌を活用して産学研が標準特許の競争力を高め、創造経済の主役として成長することを期待する」と述べている。

「SEP Inside」は、四半期ごとに発刊され、電子ブック(e-Book)やニュースレターの形で提供される予定だ。e-Bookは、標準特許のポータルサイト(www.epcenter.or.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)から配信する予定で、ニュースレターを申請(特許情報振興センター、02-6915-6235)すれば、メールから定期的に配信される。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195