知的財産ニュース 特許で予測する未来の軍事ロボット
2014年8月21日
出所: 韓国特許庁
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最近公開された映画「アイアンマン」および「エッジオブドゥモロー」は、幻のロボットスーツを披露している。スーツの機能でスーパーマンのような超能力を発揮したり、スーツに搭載された武器でエイリアンと戦ったりする姿が見られる。
ロボットスーツを装着した兵士は、戦闘中の体力を保ちつつ、重い砲弾を容易に運搬することができる。また、敵の攻撃から身体を保護し、戦闘中に戦場に関する情報および命令をリアルタイムで送信・受信するほか、遠隔操作もできる。
そのため、多様な種類の武装を活用して幅広い戦闘に投入することができる上、多数戦力に代わって少数の精鋭部隊として活用できるというメリットもある。
韓国軍は、装備の現代化および戦闘力の向上に向けて多大な努力を注いできた結果、無人偵察機などの技術はすでに商用化している。最近はロボットスーツに関する研究が進んでおり、関連特許出願も増加している。
特許庁によると、2009年5件に過ぎなかったロボットスーツに関する特許出願が2013年に18件、2014年7月現在17件で、この2年間で大幅に増加している。2005年から2010年までの出願がほとんどロボットスーツの作動原理および機能に関するものであるのに対して、最近はロボットスーツの性能向上に向けたセンター、動力装置、エネルギー分野の出願が中心になっている。もはやロボットスーツの技術を実戦に適用するのが遠い先のことではない。
最近出願されたロボットスーツに関する特許の内容を具体的にみると、筋肉の電気信号から人体の力を測定する技術、人体の動きから力を増幅させる技術、ジャイロスコープを用いた姿勢制御技術、人工知能を活用した運動予測技術などが出願されている。また、ギアやワイヤーなどを利用する機械的な駆動装置に代わって、人工筋肉を利用する技術も出願されている。
特許庁ロボット自動化審査課のクォン・ヨンホ課長は「迅速で柔軟な作動性と長時間使用可能なエネルギー源の問題が解決されれば、実際、軍で適用することもできる。また、障害者、高齢者向けの補助器具およびリスク作業用の作業装置として使用する可能性も大きい」と述べた。
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