知的財産ニュース USPTO、アップルの「予測変換の特許」に関する一部請求を棄却

2014年8月10日
出所: 電子新聞

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米国特許商標庁(USPTO)がアップルの予測変換特許の一部請求項を棄却したことが明らかになった。

10日、ドイツの特許専門ブログであるFoss Patentsによると、USPTOはアップルが保有している文字の予測変換特許(いわゆる172特許、米特許番号8,074,172)の一部請求項を棄却した。

文字の予測変換特許は、スマートフォンで文字を入力する際、ユーザーの意図を把握し、適切な単語を表示してくれる機能のこと。同機能を利用すれば最後まで打たなくても入力したい単語が完成する上、誤字も少なくなる。

今回USPTOが棄却した請求項の中には、アップルとサムスン電子間の米国内における第2次訴訟でサムスン電子が侵害したと暫定判断されている「請求項18番」も含まれている。

同請求項が棄却されたのは、アップルの特許申請以前に先行技術があったという点が原因だと見られている。この事実は、サムスン電子が米カリフォルニア連邦北部地裁サンノゼ支部に提出した文書を通じて確認された。

両社の訴訟を担当しているルシーコ判事は、今年1月、サムスン電子が172特許の該当請求項部分を侵害したという略式判決を出した。

サムスン電子が侵害したとされた請求項をUSPTOで無効化したことで、両社の第2次訴訟にも多少の変化が生じると見られている。

米内の第2次訴訟については、既に陪審員団の評決が出されている状況であるため、サムスン電子はJMOL(Judgment as a matter of law、陪審の評決と異なる判決)を申し立てるなど、USPTOの決定を法律的に積極活用する見通しだ。

今年5月、両社の米内の第2次訴訟において陪審員団は、サムスン電子がアップルに支払う賠償金額として1億1,962万5千ドル(約1,232億ウォン)を策定した。

このうち、172特許の請求項18番の侵害による損害賠償額は1,794万3,750ドルである。

リュ・キョンドン記者

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