知的財産ニュース 特許庁、IP5審査情報の照会サービスを開始

2014年12月22日
出所: 韓国特許庁

4846

特許庁は、五大特許庁(IP5)の特許審査進行情報を照会するサービス(One Portal Dossier、OPD)を来年3月から開始する。

審査進行情報の照会サービスは、今年12月中にシステム開発を完了して海外庁との互換性テストを行い、来年3月にサービスを正式に開始する予定だ。同サービスを通じてIP5の特許出願のみならず、IP5に交差出願した出願件についても出願書、登録決定書など、出願から登録段階までの文書を一斉に閲覧することができる。

これまで韓国国民がIP5の審査進行情報を照会するには、各庁のウェブサイトにアクセスしなければならず、海外庁のシステムが韓国語支援を行わなかったため、利用が不便だった。

審査進行情報の照会サービスは、このような不便を解消し、世界中の出願の8割以上を占めているIP5の審査情報を簡単に照会できるようにすべく、IP5協力プロジェクトの一環として行われている。特に、韓国特許庁は、今年6月釜山で開催された「五大特許庁長官会合」で具体的なシステム構築に関する計画を提案し、合意案を導き出した。

韓国特許庁は、IP5で合意した構築計画に従って、来年3月にサービスを開始する予定だ。韓国、欧州、日本の審査進行情報を皮切りに、下半期には中国の情報を追加で提供し、2016年には米国の情報まで、IP5全庁の情報を提供する予定だ。

同サービスは、公認認証書やログインなどの認証手続きがなく、出願番号を入力するだけでIP5の関連情報を照会することができる。また、ユーザが希望する審査進行情報は、電子データの形でダウンロードして利用できるように構成する計画だ。

特許庁は、産業界のニーズが多く、活用度の高い海外庁の特許情報を来年3月から安定的に提供するために力を入れている。現在は詰めの作業として、海外庁と連携テストを行っている。特許庁の関係者は、「創造経済の下、国内・国外の特許出願動向の分析・比較は、企業の生存手法になりつつある。審査進行情報の照会サービスによって、最新特許動向を容易に把握し、特許紛争を予防することができると期待している」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195