知的財産ニュース 韓国、「PCT国際調査」5年連続でトップ3を維持

2014年8月1日
出所: 韓国特許庁

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韓国の2013年度PCT国際調査報告書の発行件数が初めて3万件を突破し、特許庁が2009年から維持してきた国際調査報告書の発行件数トップ3を達成した。

今年7月に公開された世界知的所有権機関(WIPO)のPCT Yearly Reviewによると、欧州特許庁が77,395件の国際調査報告書を発行し、同分野で第1位となり、42,433件の日本特許庁と30,461件の韓国特許庁がそれぞれ2位と3位に上った。

欧州、日本、韓国のほか、中国(23,737件)と米国(16,635件)が1万権以上の国際調査報告書を発行し、2013年の1年間1万件以上の国際調査報告書を発行した特許庁は世界で5カ所に過ぎないことが分かった。

特に、韓国で発行した国際調査報告書の6割を占める18,103件は、海外企業が国際調査機関の中でも韓国特許庁を選択して依頼したもので、韓国特許行政のグローバル競争力を示唆すると同時に外貨の獲得という経済的利益ももたらしていると評価されている。

一方、特許庁の集計によると、このような好調は今現在も続いている。2014年上半期、韓国特許庁に受け付けられたPCT国際調査の請求件数は14,743件で前年同期比6.4%増加しるが、この伸び率を牽引したのは、前年同期比10.8%増加した9,093件を依頼した海外企業だった。

特許庁はこのような成果の要因について、韓国審査官の優秀な能力に基づいた高品質の国際調査報告書の提供、海外顧客に対するPCT支援サービスの強化、そして関連サービスに関する国際的なPR活動の強化などを挙げている。

特許庁情報顧客支援局のチェ・キュワン局長は「PCT国際調査を通じて特許庁が昨年約2千万ドルに上る外貨収入を得られたことは、その経済的価値のみならず、いわゆる行政韓流の多様な可能性を証明する成果だ」と評価し、「今後もPCT国際調査に関するサービス品質を持続的に向上することでグローバル競争力を一層強化していきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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