知的財産ニュース クック電子、炊飯器の特許訴訟でリホムクチェンに勝訴

2014年11月28日
出所: デジタルタイムズ

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リホムクチェンがクック電子を相手取って提起した炊飯器に関する特許無効審判が棄却された。

業界によると、特許審判院(事件番号2013ダン1907)は、27日、昨年7月にリホムクチェンがクック電子を相手取って提起した特許第878255号「安全装置が具備された裏ブタ分離型電気圧力調理器」に対する特許無効審判請求を棄却した。特許審判院は、「同事件の特許発明は、通常技術者が比較対象発明などによって容易に発明することができない。従って、特許法第133条により、当該特許が無効となるべきだという請求人の主張は理由がないものと判断し、棄却する。」と判決の言い渡し、クック電子の特許を認めた。

リホムクチェンが無効を提起した「安全装置が具備された裏ブタ分離型電気圧力調理器」は、裏ブタが分離された状態では動作が行われないようにする安全技術を備えた最新型の電気炊飯器だ。今回の勝訴によってクック電子は、リホムクチェンとの間で行われている炊飯器特許戦争で雪辱した。特許審判院は、今年4月、リホムクチェンが提起した「電気圧力炊飯器の蒸気排出装置」に対する特許無効審判においては特許を認めた。

クック電子は6月、蒸気排出の安全装置(非復帰蒸気排出装置)と分離型フタ感知装置(裏ブタ感知装置)など、炊飯器に関する特許2件について、リホムクチェンが特許を侵害したとして販売差し止めを申し立てた。リホムクチェンは、直ちに特許審判院に特許無効審判を請求した。このうち1件のみ特許として認められたことになる。

クック電子が提起した特許権侵害行為の差し止めについては、4月にソウル中央地方法院が棄却した。当時の裁判部は、「蒸気排出装置は、特許無効審決があるため、特許権が侵害されたとは見なすことができず、分離型裏ブタ感知装置も保全の必要性がないと判断し、差し止めの申し立てを棄却する」と判示した。

カン・ヒジョン記者

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