知的財産ニュース 韓国、6年連続米国の知財権監視対象国から除外

2014年5月1日
出所: 電子新聞

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米国政府が定める知的財産権分野のブラックリスト国から韓国は6年連続除外された。

米国貿易代表部(USTR)が主な貿易相手国の知的財産権の保護現状を調べてまとめた30日の「2014年スペシャル301条報告書」によると、韓国は2008年までは、優先監視国(Priority Watch List)か、監視対象国(Watch List)に指定されていたが、2009年から今年まで、6年連続指定対象から除外された。

USTRは、1989年に初の報告書をまとめて以来、今年で25年を迎える今回の報告書において、特別に韓国を序文で触れながら、知財権保護の政策と成果を高く評価した。

報告書では、「25年間、諸国において意味のある進展があった。韓国は1989年から(優先)監視対象国に指定されていたが、今は、知財権の強化が求められる国から、高品質・高技術の製造業をはじめ、最先端の確信分野で定評を得ている国に変身した」と説明した。

続いて、韓国が国際的に最高の特許出願国になり、米国の自由貿易協定(FTA)の相手国として最高水準の知財権の保護・執行のルールを構築したと強調した。

韓国政府がこれまで、知財権の保護と著作物の創作・流通の活性化のために取ってきた様々な取り組みが高く評価されたとみられる。

報告書では、ただ、製薬や保健分野の商品及びサービス革新について、米国の関連業界が韓国、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ニュージーランド、フォーランド、トルコ、台湾などの政府政策に懸念を示していると説明した。1989年から監視対象国に指定されていたイタリアとフィリピンも今年のリストには除外されている。

USTRは、報告書において、日本、オーストラリア、イスラエル、カタール、スペイン、台湾も25年間、知財権分野において多くの改善があったと述べた。82の米国の主な貿易相手国のうち37国が優先監視対象国や監視対象国となっていた。

優先監視対象国には、中国、ロシア、アルジェリア、アルゼンチン、チリ、インド、インドネシア、パキスタン、タイ、ベネズエラなどの10カ国が対象になった。

昨年発表したリストと同様で、ロシアは17年、中国は10年連続優先監視対象国に指定された。

キム・ウォンソク記者

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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