知的財産ニュース 裁判所、「LG、LTE技術を発明した元研究員に1億6千万ウォン補償」

2014年11月30日
出所: 電子新聞

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国際標準技術に認められたLTE48の関連技術を開発したLG電子の元研究員が会社を相手取って発明に対する補償を求める訴訟を提起し、一部勝訴した。

ソウル中央地方裁判所民事合議13部は、イ某(37)氏がLG電子を相手に提起した職務発明補償金訴訟において、「イ氏に1億6,625万ウォンを支給することを命じる」判決を言い渡した。

2005年、LG電子の移動通信技術研究所の研究員として入社したイ氏は、同僚のアン氏と共に第4世代移動通信システムであるLTE関連技術を発明した。

同社は、2008年10月、同発明の特許権を承継して翌年に特許登録を完了した。その後、同社は、ペンテク社に66億5,000万ウォンでイ氏の発明技術に対する特許権を渡した。

その翌年に退社したイ氏は、4年後の2013年7月に「同分野の研究を自発的・主導的に進めて技術を開発した点などを踏まえると、発明者の貢献度が30%に上る」と主張し、もともと支給されるべき補償金19億5,500万ウォンのうち6億ウォンを支給するように訴訟を起こした。

しかし、裁判部はイ氏の発明貢献度を2.5%に制限し、請求額の一部を引用した。

裁判部は「イ氏はLG電子に勤務する間、各種設備を利用してその他研究員の助力で発明に成功した。先行技術の分析・関連技術の開発・提案書の作成および標準化会議の案件上程・特許出願過程など、彼の発明がLTE国際標準技術に採択される過程においても会社の貢献度が大きい」と説明した。

裁判部は「イ氏の技術がペンテクに高額で売られた最大の理由が国際標準技術に採択されたものだという点、LG電子が相当期間、研究所を運営しつつ移動通信システムに関する技術を開発してきたという点も考慮した」と付け加えた。

技術を独自開発したというイ氏の主張については「アン氏と半分ずつ貢献した発明だ」と判断した。

イ・ギョンミン記者

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