知的財産ニュース 現代車、売上げ比の被訴件数が世界最高

2014年3月25日
出所: 電子新聞

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現代自動車が主な完成車メーカーの中では、売上高に比べ多くの特許訴訟に苦しめられていることが分かった。IT融合技術に対する訴訟が多い中、ほかのメーカーは訴えられる件数の少ない一般製造技術の特許係争が多く、積極的な対応が求められるという指摘が提起された。

25日の知識財産研究院によると、現代車は、2011年から2013年までの3年間、世界で45件の特許訴訟を提訴された。これは、トヨタ(70件)より少なく、GM(39件)とは同様の水準だが、フォルクスワーゲン(24件)やダイムラー(10件)よりはるかに多い。

特許訴訟件数を2012年の売上高に割った数値は、現代車が0.50と、トヨタ(0.36)やGM(0.24)、フォルクスワーゲン(0.16)、ダイムラー(0.08)よりはるかに高い。売上高に比べ、多くの特許訴訟を提訴されているという意味だ。2011年と2013年の訴訟件数を比較すると、フォルクスワーゲン(13→5件)、トヨタ(28→16件)、ダイムラー(7→3件)など、徐々に減少しているが、現代車は同期間中、7件から18件と大幅増えた。

世界5位の自動車メーカーとして急浮上し、グローバル特許管理会社(NPE)などから集中的な攻勢を受けていると解釈される。

技術別では、車両診断システム、車両の位置追跡設備、車両の速度コントロール及び減速システム、交通状況通知システムなど、スマートか技術に集中されている。しかし、現代車は、ほかのメーカーにはなかったエアバッククッション、エアコンの圧縮機、電気切削機など、製造会社から提起された特許訴訟が目立つ。

これについて知識財産研究院は、「こうした技術は、NPEではなく、製造会社と進められた訴訟であり、回避設計で十分に予防できた」と説明し、「現代車の特許紛争防止及び対応が不十分だったのでは」という判断を示した。

知識財産研究院は、世界のグリーンカー関連の特許件数が2006年に1万2228件から2011年2万2255件と182%増加し、スマートカー関連の韓国における特許出願件数が同期間中、119件から342件に増加するなど、今後、両分野で特許係争が急増するという予想を示した。

キム・ヨンジュ記者

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